[東京留学生活] 韓国ビューティー スイカで美肌~

これは美容系のコラムをはじめたくて、サンプルとして書いた原稿だけど、いつはじめられるか決まりそうにないのでここで公開します!



韓国のビューティー民間療法、スイカを徹底的に使い倒す!!


 


韓国の女性も夏の日焼けは美容の天敵と、すごく気を使います。日本の番組で驚かれた大阪おばちゃんの間で流行っていると言う顔を覆う黒いサンキャップや覆面のようなものは、もう既に何年も前から韓国では夏の必需品です。登山好きが多い韓国では、早朝まだ暗闇の残る山で覆面おばさんに出会いびっくり!腰を抜かしたおじさん続出だったため、黒い覆面ではなくピンクや黄色の覆面をするようになりました。^^

日焼け止めに日傘に長袖を着てもアスファルトの反射熱があるから、顔は火照るし真っ赤に焼けることもしばしば。そんな時のために、韓国ではお母さんから娘へ「スイカ美容秘法」が伝授されているのです。


 


水分が豊富でビタミンAとCが含まれているため美白効果もあり、暑さでばててしまった肌を生き返らせるにはこれ以上効果的な化粧品はないと言われています。韓国ではカットされたスイカより1玉丸ごと買うことが多いですね。なので、残った大量の皮をなんとか有効に使えないのかという悩みから生まれたのかもしれません。


 


韓国でスイカはどれも甘く値段もお手頃なので、夏中切らすことなく食べます。赤いところはおいしくそのまま、もしくはファチェ(スイカを小さく切ってサイダーや牛乳などにいれてフルーツポンチみたいに作るデザートです)でいただいて、美肌のために使いのは白い部分です。


 


日焼けしてひりひりする肌には、細かく刻んだスイカの白い皮+卵の黄身+小麦粉少々を混ぜてパックを作ります。洗顔した肌の上に目と口周りをさけてスイカパックをのばし、ガーゼ(韓国では安いガーゼハンカチを切って使います)を乗せてその上からもう一度パックを塗ります。20分ほど経ったら洗い流します。肌がもちもちしっとりして、火照った肌も落ち着きます。


 


もっと美白効果を高めたい場合は、皮の白い部分をごく薄く大きめに切って冷蔵庫で冷まします。ここに緑茶の粉末またはビタミンC(サプリ)の粉を少量ふりかけて顔にぺたぺた貼り15分ほど、ぬるくなってきたらはがします。ビタミンCの粉を顔に!!なんて驚かれると思いますが、刺激がないよう少量だけを使います。


 


スイカ化粧水もあります。肌の乾燥を防いでやわらかくしてくれる効果があるので、スキンケアを始める前の導入液として使います。作り方はとても簡単!スイカの白い部分を刻んでキッチンペーパーまたはガーゼに包んで汁を絞ります。スイカ汁20mlにミネラルウォーター50mlの割合で混ぜて冷蔵庫で保存します。朝晩洗顔後にスイカ化粧水でパタパタ肌をビタミンを与えてスキンケアを始めると、肌の熱も下がり水分も補給されます!


 


スイカ美容法は民間療法なので、科学的に肌の改善が認められたわけではありませんが、長い時間の間母から娘へ伝授されてきた方法だけに、一度は真似してみたいと思いませんか?果物なので肌トラブルが発生することもないと思いますし。ね?


 


実はこの白い部分、ナムルの材料にもなるんです。スプーンで長めにすくってベランダで天日に干します。コリコリしてきたら、塩もみして水気を切ってごま油やねぎなどを入れればナムルに変身です。食感は干し大根に似ていますが、もっと甘みがあるのでビョルミ(別味、特別な味)です。


– BY  趙章恩

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http://www.kddi-ri.jp/blog/cho/?p=53

「鎖国」状態の韓国携帯ネットワークに風穴

韓国の携帯通信キャリア3社の中で最下位のLGテレコムのパケット定額が話題になっている。「OZ」というブランド名のこのサービスは韓国で初めて月6000ウォン(約600円)の定額で携帯電話からインターネットへ自由にアクセスできるようにした料金プランである。

 これまでも、携帯電話からインターネットに自由にアクセスできる方法としてはもう1つ「Wibro(モバイルWimax)」があった。携帯電話やノートパソコンを使って高速で移動しながらも途切れることなくブロードバンドでアクセスできることから「携帯インターネット」とも呼ばれている通信サービスだ。KTが主導していて、KTの子会社であるキャリアKTFの携帯電話から利用できる。2008年上半期まで加入すれば月々約2000円で使い放題だ。Wibroはまだソウルと首都圏の一部でしか利用できないエリアの狭さから加入者が伸びなやんでいるが、需要が増えることは間違いないとされてきた。


 しかし、ここにWibroよりも安くて手軽な「OZ」が登場することによって、Wibroに投資する意味がなくなるのではないかという声も出てきた。フルブラウザー搭載でパソコンと代わらない画面を提供できるようになっただけに、わざわざWibroに加入することもないということになる。


 これまで、韓国の携帯電話を経由したモバイルインターネットアクセスはキャリアのネットワークを経由しなくてはならなかったため、勝手サイトにはアクセスできないように遮断されていた。例えれば、NTTドコモのiモード経由でしかポータルサイトやメールにアクセスできなかったため、ドコモと契約しているサイトでないと他キャリアの携帯電話からはアクセスができないという状態だったわけである。データ通信料も高く、パケット定額は期限限定のプランしかなかったため、携帯電話で何か検索でもしようとするとあっという間に4~500円はかかってしまっていた。


 「OZ」はプロモーション料金として加入から6カ月間は容量の制限なく利用できる。さらに基本料と音声通話の利用料に応じて毎月の携帯電話端末月賦金を無料にしてくれるプランも始めた。7カ月目からは同じ料金で月1GB分利用できるようになる。1GB分というとそれほど多くないように感じるが、一般的なWebページでいうと2千~3千ページほどの分量になるので携帯電話から利用する分には十分。先行するWibroに対しても、「OZ」は通信料が破格的に安い上にどんなサイトにもアクセスできるという点で韓国のモバイルインターネット利用環境を大きく変えることになるだろう。

携帯電話からインターネットに自由にアクセスできるようにネットワークを開放することに対してシェア1位のキャリアSKテレコムは慎重な立場を示しているが、前述の通り、残りの2社は市場拡大のため積極的になっている。ネットワーク開放は2001年から実現するといわれながらも、データ通信料や公式サイトの情報料収入が減ることを恐れたキャリアは反対してきた。SKテレコムの場合、データサービスの売上は年約1400億円、全売上高の15%を占めている。KTFとLGテレコムの場合はデータサービスの売上がそれぞれ500億円と150億円と、SKテレコムとは比較にならないほど少ない。SKテレコムは加入者数が韓国の人口の約半分にあたる2300万人ということに加え、ビジネスユーザーが多いのもデータサービスの利用が大きい理由のようだ。しかし2007年末、SKテレコムがブロードバンド通信会社のHanaroTelecomを買収する条件としてネットワーク開放を約束している。2008年内にはSKテレコムも開放するしかない見込みだ。


 ただし、念のため触れておくと、SKテレコムやKTFは一応2007年からネットワークを開放したことになっている。しかし、両社は、携帯電話経由で特定のサイトにアクセスできるようにする際に、そのサイトに課すネットワーク利用料をものすごく高くして、事実上、サービスの提供をあきらめさせていた。ところが、LGテレコムのOZの登場で、日本のように携帯電話からもパソコンと同じく自由にインターネットへアクセスしたいというユーザーのニーズがあることははっきりしてしまった。


 ポータル業界はモバイルから簡単にアクセスできるようになったことで、広告チャンネルが増えると喜んでいるが、キャリアは公式サイトではない勝手サイトにアクセスさせることで情報料の収入は減ってしまうのではないかと懸念の方が現時点では大きい。


 韓国の携帯電話加入者は人口の9割近い4400万人である。「OZ」のようなサービスが全キャリアから提供されるようになれば、4400万人を対象にした新しいメディアが生まれることになる。そのためポータルサイトの「NAVER」や「DAUM」などはこぞってより使いやすくしたモバイル専用サイトの構築を急いでいる。モバイルネットワーク開放はキャリアにとっては収益減少につながるかもしれないが、ネット利用者増加と広告増加につながり、インターネット産業全体は潤ってくる。3Gで「より高速になりました」といってもデータ通信が高すぎて使えないままでは宝の持ち腐れというものではないだろうか。もう少し懐を大きくして3社ともに「OZ」のようなサービスを出してくれるといいんだが。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月4日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080603/1003917/

韓国最大SNS「Cyworld」の3D仮想社会、サービス前から不安

人口4800万人の韓国で2300万人の会員を持つSNS「Cyworld」がセカンドライフのように3D仮想社会「ミニワールド」サービスを2008年6月より開始する。Cyworldの仮想社会は2007年下半期から出る出ると言われ続けていたので、ネットでの反応は「ついに来るべきものが来た」、「これでCyworldも最終戦となった」といった感じだ。Cyworldが歳月をかけて準備した野心作であるにも関わらず、「ミニワールド」に対して「過去の栄光を取り戻すのは難しいだろう」と否定的な書き込みばかり。

 Cyworldを運営するSKコミュニケーションズは韓国最大移動通信キャリアSKテレコムの子会社である。そのためパソコンだけでなく携帯電話からもらくらく利用できるサービスを特技としていた。Cyworldも電話をかけるように自分のHOMPY(Cyworld内の自分のホームページ)の番号を入力して通話ボタンを押すだけで利用できるのが魅力だった。しかし飛ぶ鳥も落とす勢いだったCyworldも2005年をピークに下り坂、株価は2008年1月までも1株3万ウォン台だったのに5月には1万5千ウォンと半分に折れてしまった。


 2008年1~3月は営業利益が前年同期比196%減少した42億8200万ウォンの赤字となった。純利益も5億ウォン赤字となった。訪問者数も2007年1月と2008年5月を比べると10%ほど落ちていて、PVは他のポータルサイトより断然多いといっても30%以上落ちている。会員が2300万人もいるからにはこれ以上の会員増加は難しい。


 SKコミュニケーションズの現状は、負のスパイラルを描いている。Cyworldの売上が落ちる一方なので、検索ポータルサイトを買収してバナー広告を追加したら、コミュニティサービスというよりありきたりのポータルサイトになってしまった。今度は逆に訪問者数も売上も落ちて苦戦中。そこでSKコミュニケーションズは新しい切り口としてセカンドライフのような3DSNS「ミニライフ」を提供しようとしている。赤字の理由としてSKコミュニケーションズはミニライフへの投資をあげ、サービスが始まれば問題ないとしているが、どうだろう。


 日本のmixi疲れと同じように韓国でもネットワーク疲労からCyworld離れが始まっていて、友達を管理しなくてはならないSNSよりも、一人で日記を書いたり写真を保存できるBlogにユーザーの利用は移っている。クリスマスや年賀状代わりにCyworldのHOMPYに挨拶を残したり、芸能人のHOMPYに載せられた写真をみるためにアクセスするといったことはまだ続いているが、学生の間では「まだCyworldやってるの?」といわれるほど注目度は落ちている。


 そのような状況の中で登場したミニライフはCyworldが持つアバターの着せ替えや部屋を飾るといった遊びの部分を最大限いかしながら、チャット機能を強化し、ユーザーとユーザーのつながりももっと密接になるサービスなるそうだ。が、セカンドライフとの違いがよく分からない。唯一違うのはセカンドライフのようにプログラムをインストールすることなくWebからActiveXでいくつかの機能をダウンロードすればすいすい使えるというところだ。でもミニライフに登場するアバターは今までCyworldに登場していたかわいいキャラクターではなく妙に欧米っぽいアニメキャラになっていてなじめない。


 SKコミュニケーションズはセカンドライフやフェイスブックなど海外SNSの韓国サービスが増えていることをそれほど気にしていない様子だ。韓国人の文化や情緒を理解できないグローバルサービスは韓国でヒットしにくいという前例をたくさん見てきたからだ。だからセカンドライフよりはミニライフを利用してくれるだろうという計算なのだろうか。ビジネスモデルは広告と有料アイテム販売の混合でアバターの部屋の中にサムスンのテレビにLGの冷蔵庫を置くといった感じの広告モデルを考えている。派手なグラフィックのオンラインゲームに慣れ親しんでいる韓国ユーザーには受け入れがたいサービスとして利用者が伸びないセカンドライフだが、企業はどんどん広告を出している。家電、携帯電話、化粧品、食品など色んな業種の大手企業が次々にセカンドライフの中にブランドショップを作ることがステータスみたいになっていることから、ミニライフのユーザーがそれほど増えなくても企業の色んな広告を誘致できると見込んでいるのかもしれない。ミニライフは現在50万人のテスターによるクローズドテスト中で、6月中に商用化される。


 しかし3D SNSはCyworldだけではなかった。より精密なアバターを再現した「NURIEN」や、UCCといってユーザーが製作した動画を投稿して遊ぶコミュニティサイトを中心にユーザーが動画+3Dでコンテンツを作れるようにし、それを投稿してコメントをつけて遊ぶ「kloseup」、「zeb」などいくつものサービスが登場している。これらのサイトは始まったばかりでユーザーの反応はまだ届かないが、毎日のように3Dサービスが登場したという記事をみると、これからのWebはコミュニティも検索も3Dに変わっていくようだ。3Dになった車のナビゲーションさえ見辛くて方向がわからなくなってしまう私みたいな人には嬉しくないが、3Dにすると色々と広告を誘致しやすくなるからもしれない。ところで、セカンドライフに広告を出している企業は効果があったのだろうか?去年まではセカンドライフにショップを作った、というだけで話題になってたけど、この頃はすっかりそういうニュースも聞かなくなったし。気になるので自分で調べてみることにするか。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年5月28日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080528/1003567/

[東京留学生活] コンテンツ流通の新たな社会基盤整備に向けて、セミナー後記

コンテンツ流通の新たな社会基盤整備に向けて、東京国際フォーラム


火花散る討論を期待しましたが、謙遜な日本人に討論は難しいですよね。


交通費がもったいなかったような気がしないでもない微妙な内容。
ネットで公開されている情報を読み上げる程度だったし、新しい情報とか、こうしましょうとか、社会基盤整備に向けてという面では何も進展がなかったように思えたから。討論ではなく平行線なのを確認しただけだったのではないだろうか。


一人10分ずつ発言のはずが、同じ話の繰り返し繰り返し、時間ばかり過ぎて行くし。


司会の金先生が途中で整理してくれなかったら、何人かの発言は何を主張したいのかさっぱり分からなかったかも。
ネット法を主張する側は低姿勢で、1対6で戦ってやるぞ!という意気込みが見られなかった。もっと強気に主張してほしかったな。韓国のテレビ番組「100分討論」をみると、微妙な言いまわしてとことん相手にそれは違うだろう!と攻めて行くんだけど、もっと自分の主張をはっきり言ってもらわないと討論にはならないかもよ。


私はユーザーの立場からネット法はすごく現実的でまともな話をしていると思っているので、その辺は残念だった。


著作物がないと流通もない、まずしっかり対価払わってもらわないと著作物は出せない


という主張も分かる。市場を作って後から対価を回収するといいてもほとんのケースが対価を回収できていないという現実もあるし。しかし、いつまでもこのままでは、違法コピー業者やP2Pやストレージといった違法コピーファイルなしではビジネスが成り立たないような人達にいいことばかじゃないかな。まともにコンテンツを流通させるためにはどうしたらいいのか、それこそDRMでどれぐらい保護できるのかとか、対価がいくらだったら出してもいいだとか、そういう話も聞きたかったな。無料の食べ放題の隣で鉄人?名人?の料理を売ったって客は入らないというけど、名人の料理を安く食べれるんだったら無料のお粗末な食べ放題よりいいかもよ。


タダが好きというのは本能みたいなものだけどさ、韓国放送局のドラマ再放送VODだって、高画質の動画を100円で観れるんだよ。無料でもぶちぶち切れちゃう動画より、100円でDVD並みの高画質動画観たいと思わない?中学生とか高校生とかはそれでも無料を観るだろうけど、大学生にもなったら100円ぐらい使うよ。ね?


それに決済も簡単で携帯電話合算請求だから負担がないのだ。コンテンツの流通にはセキュリティと決済の話も欠かせないよね。


結局コンテンツ持っている方が心を開かない限り何も始まらないから、最初から討論にはならないかもしれない。よく聞き取れなかったが、ダビング10に関して平成のなんとかって中村先生の発言には驚いた。日本の著作権者やコンテンツ持っている側って本当に強いんだね。(当たり前だけど) オフラインのパッケージ販売が活発だから、日本はコンテンツって持っているだけで何もしなくてもお金になるからなのか?


久しぶりにお世話になっている方々にご挨拶ができたので時間の無駄ではなかったけど。次回はもっと本気で、日本のコンテンツ流通と社会基盤を整備してやる!という意気込みで討論をしてほしいと思った。それぐらい影響力のあるメンバーなんだからさ~


– BY  趙章恩

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http://www.kddi-ri.jp/blog/cho/?p=47

韓国の通信「セット割」規制緩和、料金競争は加速へ

韓国の情報通信政策を担当する中央省庁である放送通信委員会は、通信商品のセット販売の割引幅を政府の認可なしでも50%までできるように拡大した。通信会社らはこれまでも提供してきた携帯電話とブロードバンドのセット割引に加え、今回新たに携帯電話+ブロードバンド+インターネット電話+IPTVの組み合わせの中で基本料の割引を始めた。携帯電話とブロードバンドのセットだと基本料の10%引き、携帯電話とブロードバンドとインターネット電話のセットだと基本料の20%引きといった具合に、セットでの組み合わせを増やせば増やすほど割引幅は大きくなる。

 ブロードバンド2位のHanaroTelecomを買収した携帯電話シェア1位のキャリアSKテレコムは、さらに家族割引や長期加入割引を適用して最大50%まで割引されるプランを開始している。対象となるサービスの契約期間の合計が10年未満は10%、20年未満は20%、30年未満は30%、30年以上だと50%割引される。例えばSKテレコムの携帯電話に家族全員が契約していて、家族全員の継続利用期間を足すと20年、同じグループ会社であるHanaroTelecomのブロードバンド契約期間が10年だと合わせて30年ということで50%割引される。


 買収の効果は契約者獲得の道を広げたという点でも意味があった。SKテレコムの代理店からHanaroTelecomのブロードバンドを申し込めるようになっている。SKテレコムの加入者は約2300万人と人口の約半分に当たるわけだから、HanaroTelecomの販促への影響は大きい。この加入者を対象に「より安くインターネットが使える」とマーケティングをすれば、ライバルであるKTのブロードバンドシェアを奪えるかもしれない。また、HanaroTelecomは、加入者獲得のためにテレマーケティング会社に会員情報を無断で流出したことで取り調べを受けた過去がある。SKテレコムの傘下に入ったことでより安定したマーケティングが行えるようになったのも追い風だろう。


 SKテレコムにとっても今回のセット割引の規制緩和の意味は大きい。同社の携帯電話を使っているユーザーがHanaroの有線ブロードバンド、インターネット電話、IPTVを追加で申し込むとどんどん基本料が安くなる。ユーザーにセット割引を選択させることで有線・無線といった通信市場全体ではもちろん、放送と通信の融合でも自社グループのシェアを伸ばして市場を掌握しようというわけだ。


最大手KTは意外と苦戦


 このようなセット割引で益々シェアを伸ばすだろうと予想された最大手通信業者のKTは意外にも苦戦している様子だ。KTは日本のNTTのような会社で、携帯電話、固定電話、ブロードバンド、VoIPなど多様なサービスを傘下のグループ会社が提供している。当然、これらの商品を何でも組み合わせて複数で加入すると基本料の合計を割り引きしてくれる。


 現にKTは固定電話と有線ブロードバンドをメインに使いながら、携帯電話を子会社の移動通信キャリアKTFの3Gに変えると利用する全商品の基本料が割り引きされるというキャンペーンを実施しているが、長期割引や家族割引の影響からナンバーポータビリティを利用しても、ユーザーに携帯電話のキャリアを移動させるのはそう簡単にはいかない。この手のキャンペーンを実施してからセット割引に加入した人は全加入者の数パーセント、9カ月間で30万人しかいなかった。


 セット販売による加入者増加が思うようにいかないことが明らかになってくると、KTはついに固定電話の基本料まで割引の対象に含めた。3年契約で固定電話の基本料が5%割引される。シェア90.3%とほぼ独占状態の固定電話まで割引対象にしなくてはならないほどKTは追い込まれているのかもしれない。この4月からインターネット電話も固定電話の番号をナンバーポータビリティで利用できるようになったため、料金の安いLGデイコムのインターネット電話へと顧客が流れている。これらの影響で、KTの固定電話シェアは毎年1.7%~2%ほど減り続けているのだ。


 KTは有線ブロードバンドでも5割以上のシェアを占めてドミナント規制の対象になっているが、2008年9月以降の商用化が予想されるIPTVの前身であるTVポータルに関してはすでに1位の座を通信2位業者のHanaroTelecomに奪われている。KTは地上波放送の再送信を含む本格的なIPTVが始まる前に、TVとセットトップボックスを利用したTVポータルのシェアを奪い、放送と通信の融合でも1位業者になりたがっているようだが、豊富なVODコンテンツで既に市場を先占してしまったHanaroTelecomから顧客を奪ってくるのはそう簡単にいかない。


 とまあ、現状は、電話、ブロードバンド、IPTV各市場でKTとSKテレコムが激突している構図だ。


携帯通話にもインターネットの波、行き着く先は消耗戦?


 LGグループもキャリアのLGテレコムとブロードバンドのLGパワーコム、インターネット電話のLGデイコムを持っている、LGテレコムは加入者が最も少ないキャリアだけに安さで勝負している。どこよりも先に家庭向けインターネット電話サービスを開始し、電話代を大幅に節約できるとアピールした。加入者間無料通話、国際電話も1分50ウォン(約5円)の安さから60万人以上が加入している。パケット定額もどこよりも安い。


 このような料金競争にさらに追い討ちをかけるのはWibro(モバイルWiMAX)の音声通話機能搭載だ。まだ方針が決まったわけではないが、技術的には今すぐにだってできるという。携帯端末にWibroを搭載して高速で移動しながらも安くて早いインターネットにつなぎ、さらに携帯電話よりはるかに料金の安いインターネット電話を使えば移動しながら通話もできるとなれば、もう携帯電話なんていらないんじゃない?とまで考えられる。


 インターネット電話を移動しながらも使う、これはもうすぐ現実になるだろう。携帯電話は料金の安さに負けない何か特別な魅力を打ち出さなくてはならない。でもその差別化された魅力とは携帯電話だけの課題ではなく通信業界全体が探し求めていることでもある。となると、技術革新によって、携帯、ブロードバンド、固定電話の境界が消えていく結果は、料金競争に陥るしかない。韓国ではパケット定額も最近始まったばかりだが、携帯電話の音声定額も登場するかもしれない。貧困対策として基礎生活保護者に指定されている世帯の携帯電話基本料免除案も登場する中、通信会社はもう通信費の売り上げだけでは食べていくのは難しくなるかもしれない。消耗戦が激化する前に料金競争の次に何が来るものを見つけ出さなくてはならないはずなのだが、それはまだ誰にも見つかっていないように思える。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月18日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080617/1005103/

スペックダウン問題に揺れる韓国携帯電話市場

LG電子の「PRADA Phone by LG(L852i)」の発売ニュースをきっかけに韓国端末メーカーの日本進出が話題になっているが、韓国内では海外市場ばかり大事にして韓国では値段は高く機能は少ない端末しか売ってくれないという不満の声も漏れている。サムスン電子やLG電子は欧米を中心に世界初という機能が付いた先端端末をよく発売している。新機種は欧米市場で先に発売するのはかまわない。韓国ユーザーが不満に思うのは世界で絶賛される端末が韓国市場で発売される際には大事な機能がかなり除かれ、平凡な端末になってしまう点だ。これは韓国の携帯電話キャリアの要請からというが、ユーザーの立場からは残念なことだ。

 例えば、LG電子の「Viewtyフォン」は、ヨーロッパではDiVXと呼ばれる圧縮映像コーデックを内蔵して動画再生機能を強化し、大型3インチ液晶で色々な映像を楽しめる機能が話題となった。現に、5週間で30万台以上が売れたヒット商品だ。しかし韓国では動画再生機能もなくなりFMラジオもなくなり地上波DMB(ワンセグ)も搭載されず、500万画素という高画素カメラだけが売りの端末になってしまった。


 2007年夏の戦略モデルだったサムスン電子の「ミニスカートフォン」もしかり。ヨーロッパではウルトラエディション?として320万画素カメラを内蔵し高級オーディオ機器メーカーのバング・アンド・オルフセンのアイスパワーアンプが搭載していた。それが、韓国で発売された時はカメラは200万画素、バング・アンド・オルフセンのアンプも使われていない平凡な端末になっていた。中には、海外向けは厚みが12.1mmなのに韓国では12.9mmと少し分厚くなったことを指摘するユーザーもいたほどだ。


 米モトローラの音楽携帯「Z6m」もUSBでつなげて音楽ファイルを端末に保存して再生できる機能を持っていたが、韓国ではモトローラはSKテレコムの加入者専用となっているため、SKテレコムの音楽サービス「Melon」に加入して専用ドライバーとプログラムをインストールしないと音楽再生機能が利用できないようにした。この対応は無料ファイルを利用されるよりコンテンツの売上を伸ばしたいからだろうから、キャリアの立場からすれば当然。かもしれないが、端末に元々付いていた機能までなくしてしまうことはないのにというのがユーザーの率直な感想だ。


 かといって、韓国での携帯電話端末の価格が安いかというとそうではない。韓国国内の新規端末の価格は60~80万ウォン(約6万2千~8万5千円)。先に紹介したViewtyフォンは韓国で73万ウォン前後で販売されたが、ヨーロッパでは550ユーロ(約76万ウォン)、ミニスカートフォンは韓国で55万ウォン前後、ヨーロッパでは400ユーロ(約51万ウォン)と、機能は韓国の方が断然少ないのに価格はヨーロッパとたいして変わらないか韓国の方が高いくらいだ。この状況をメーカーやキャリアはどう説明するのか。

機能が削られていることについて、メーカーはあくまでもスペックダウンではなくスペック変更であるとしている。その証拠に、Viewtyは動画再生機能の代わりに電子辞書を搭載、ミニスカートフォンはGPS機能とデータ速度をアップしたという。モバイル同好会の掲示板には「海外でヒットしたあのモデルが韓国でも販売されることになったと宣伝しておきながら、スペックダウンしたことを隠すことが何度もあった。他の機能に置き換えたというが2、3の機能が削除されて電子辞書ひとつ、GPSひとつが追加されただけで端末の価格は変わらないのは納得いかない。ユーザーが望む機能は何か考えて現地化してほしい」といった書き込みが後を絶たず、スペックダウンしておきながら端末価格はもっと高くするのはやめてほしいとネット署名運動も起こっている。

 韓国市場の内需より海外市場の方が断然マーケットが大きいので海外に力を入れるしかないのは分かるが、韓国の携帯電話市場はサムスン電子、LG電子、パンテックと韓国産端末ばかりで海外の端末はモトローラとカシオのCanUぐらいしか販売されていない。韓国の携帯ユーザーはいやでも国産端末を買うしかないのだ。


 海外にばかり目を取られ内需は後回しにされているという不満からか、同じスペックで値段は安い海外メーカーの端末を買いたがるユーザーも増えてきた。欧米の端末はキーパッドが使いづらいという不評からモトローラ以外は韓国市場に根付けなかったが、2008年夏には台湾HTCのスマートフォンがSKテレコムから発売される予定だ。iPhoneに匹敵するほど高性能なのに値段は安いということで発売前から期待を集めている。ブラックベリーやノキアも入ってくる予定だ。韓国メーカーも日本進出もいいが、お膝元の韓国市場にも少しは気を使ってほしいものだ。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月11日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080611/1004680/

Google Chrome、韓国ブロガー達の反応は

グーグルの新しいWebブラウザー「Chrome」は韓国でも話題騒然、ブログにはChromeを使用した感想があふれかえっている。もともと検索の王者グーグルが開発しているだけに、マイクロソフトのExplorerよりも使いやすいブラウザーになるだろう、画期的なブラウザーでない限り公開しなかったはずであると、期待されていた。

 韓国のブロガーたちは初印象はとにかく邪魔な機能もなくすっきり整頓されている、Webサイトを見やすくすることに注力したブラウザーという評価をしている。Web画面が表示されるスペースを最大限確保するためタブを左上に表示させ、メニューも一行にするなど無駄をなくしたのも好評だ。何よりも満足されているのはスピード。Webサーフィンの体感速度がとにかく速い、すいすい画面が表示され移動できる、メモリーも少ししか使わないのでストレスがない、アドレスの代わりにキーワードを入れるだけで該当するサイトがどんどん出てくるので楽、などと世界のユーザーと同じようにその利便性に驚き、使ってみた人はみんな絶賛している。


 個人的にはChromeでは一つのタブがエラーになった時に、シャットダウンするのがそのタブだけに限定されることが何よりも気に入っている。Explorerだと一つの画面にエラーが発生すると、全てのタブやブラウザーがシャットダウンしてしまうので、書きかけのメールなどが吹っ飛ぶことがよくあった。こういう時に限って、自動的に下書き保存されるはずが何も残っていなくて、髪を引き抜きながら悲鳴をあげたくなる悲惨な状況になってしまうので本当に困っていた。


 しかし予想通りの問題もあった。以前、Firefox 3が使えない理由で紹介したのと同じように、IE以外ではサイトが表示されない、SNSでは音楽再生ができない、インターネットバンキングや電子政府が使えない、サイトにログインでいないといった問題がChromeでも繰り返されている。


 グーグルは、Chrome韓国語正式バージョンではActiveXが使えるようプラグインを追加する方式で調整すると話している。現在、ActiveXに対応しないと使えなくなるサイトをリストアップしているとのこと。有名な話だが、韓国のWebサイトはWeb標準ではなくIEに合わせられているため、世界的に話題になっているブラウザーであっても韓国では使えない。グーグルはWeb標準を守らない韓国市場に合わせたブラウザーを公開するとしている。そこまでするほど、韓国って大きな市場なのかな?


 韓国のWeb標準化団体であるオープンウェブは、「グーグルがActiveXをサポートすることによって、やっとWeb標準化を守ろうとする動きが出始めた韓国が逆戻りする可能性もある、ActiveXによるセキュリティ問題がChromeでも発生する可能性がある。グーグルのこの決定にはがっかりした」と反対している。


 さらにグーグルのプライバシー侵害が気になるので使いたくないという人も少なくない。Chromeを通してユーザーのWebサーフィンの履歴が全てグーグルに報告されているからだ。グーグルはユーザーの訪問履歴を収集しているというのだ。GoogleのWebアプリケーションを使っていたりすると、さらにGoogleに提供する情報の種類は増える。


 Googleに集約されている情報をつなぎ合わせれば、理論上、どこの誰がどんな情報に興味を持っているのかも把握できるので、世界各国の動きをグーグルは予測できるというわけだ。私のような一個人の情報など使い物にならないかもしれないが、政府機関に勤める重要人物がどんなサイトを訪問し、どんなキーワードで検索しているのかといった情報を集められたら、これはかなりすごいことにつながるのではないだろうか。こう考えると、グーグルは新しいブラウザーを公開したのではなく、個人情報収集ツールを広めようとしているのかもしれないという怖さもある。

 

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年9月10日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080910/1007829/

韓国CM REPORT – ロッテ – チェリム


チェリム プロフィール


1979年3月28日生まれ。


168cm、48kg。1994年、韓国のお菓子メーカーの「ヘテ」が主催したテレビCMモデル選抜大会で優勝、「ミス・へテ」に選ばれる。子役からドラマ出演をはじめ、20代とは思えない演技力で「チェリムが出演すると、平均以上の視聴率が取れる」といわれている。中国・台湾のドラマにも、毎年1本以上出演している。香港の地上波放送局ATVのアンケート調査で、ペ・ヨンジュンと並び、もっとも好きな韓流スターに選ばれた。中国に興味があり、北京大学付設語学センターで語学研修も受けたほど。





ググコーン



出演
チェリム
放映日
2000年4月

「私とあんたとグ! グ!(口という漢字の韓国語読み)がふたつだよね」、「ググを楽しくするにはどうしたらいいかな?」。ふたりの口を楽しくするって、もしかしてチューのことですか? と近寄る男の子。でもチェリムの魂胆は、ググコーンをおごってもらうことだったんですね。コンビ二で1000Wで買えるググコーンは、バニラアイスにピーナッツやチョコ、キャラメルシロップが入っていて、とってもおいしいですよ。ぜひお試しあれ!


日本ではドラマ『イブのすべて』でおなじみのチェリム。目がクリクリしてかわいい顔でしたが、子役のイメージが強すぎて次のステップに踏み込めないと整形手術を決心。目と鼻を少しだけ直して1999年ドラマ『カイスト』で復活しました。ベリーショートのヘアースタイルがすごくお似合い! ボーイッシュでみんなのリーダー的な役どころが当たり、大スターへの道を進みました。当時は、みんなチェリムを真似て、ベリーショートにしたものです。


2003年5月、23歳のときに14歳も年上の韓国を代表するアーティストであるイ・スンファンとメルヘンチックな結婚式を挙げましたが、中国や台湾でドラマ出演などの芸能活動が増え、離れて暮らすようになってからはすれ違いが生じたのか、3年後にあっけなく離婚してしまいます。それでも、チェリムのかわいくて善良な、近所に住む女の子のようなイメージは崩れることはありませんでした。離婚後、中国を舞台に活躍しましたが、2007年韓国のお茶の間に復活。ドラマ『ダルジャの春』では、33歳にして一度も恋愛経験のないテレホンショッピングのMD役に挑戦、黒いマニキュアにくっきりアイラインの派手なメイクで登場し、ファンを驚かせました。しかし、卓越した演技力のおかげでどんな役も自分流に自然に演じられるだけに、「こんな姿のチェリムもかっこいい」と30代女性の共感を呼びました。


韓国と中国、台湾を舞台に大活躍中のチェリムですが、15年近い俳優生活の中で一度も悪役をしたことがないのも、おもしろいですね。


– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200004&dr=food

韓国に来ないiPhone 3G、サムスンのiPhone対抗馬「OMNIA」

世界中がiPhone 3Gの発売で盛り上がっているこの頃、携帯電話の普及率が91%近いモバイル大国の一つ韓国では、なぜかいまだiPhoneの発売ニュースが届かない。7月11日から販売開始となる22カ国にも、年内発売可能となっている70カ国の中にも入っていない。キャリアのKTFから発売されるのではないか、iPhoneが発売されたらキャリアのシェアが変わるかもしれないほどインパクトがあるだろう、などなど噂ばかり飛び交っている。

 韓国でのiPhone発売に関してアップルの公式の立場はノーコメントである。しかし韓国ではほとんどの専門家が「WIPI(Wireless Internet Platform for Interoperability)」のせいではないかとみている。WIPIは2001年に韓国が国策事業として開発したモバイルインターネットの標準プラットフォームである。それ以前までも韓国のキャリアはそれぞれ違うプラットフォームを採用していたため、CP(Contents Provider)は3種類のモバイルコンテンツを制作しなくてはならないという不便があった。これをなくし、モバイルインターネットを活性化させるために導入されたのでがWIPIで、モバイルインターネットが使える携帯電話は搭載が義務づけられている。


 iPhoneも韓国で端末を販売するためにはWIPIを搭載しなくてはならないが、韓国のためだけにアップルが端末の仕様を変えるような面倒なことをするだろうか。しかしキャリアの立場としては一日でも早くiPhoneを販売したいので、費用を肩代わりするか、通話料のレべニューシェアをもっと積んであげるとか、そういう契約をしてでも持ってくるのではないかと見られている。


 韓国で発売予定はないとしても、iPhone 3Gは韓国にとって重要なニュースである。iPhoneのせいで世界市場でシェアを伸ばしているサムスン電子やLG電子の携帯電話のシェアが減るのではないかという予測が米国では登場しているからだ。米国の市場調査機関SA(Strategy Analytics)が2008年4月に調査した資料によると、2008年1~3月の世界の携帯電話市場シェアはサムスン電子が16.4%で2位、LG電子が8.6%で4位となっている。サムスン電子はモトローラを追い越し、LG電子もソニーエリクソンを抜いて4位になった。世界でも韓国でも両社のタッチパネル携帯電話がよく売れたおかげだ。


 特にサムスン電子は「Haptic」といって、タッチすると端末がぶるぶる震えたり、電話をかけた相手のバイオリズムに合わせた振動が着信音の代わりになったり、端末を傾けたり動かすことで写真をめくったり、データを見たり、ゲームもできる触感機能を強調したタッチフォンが人気を集めている。


 iPhoneとの競争で特に注目されているのは価格戦略への影響だ。iPhone 3Gはとにかく値段が安い。2年加入という条件付きではあるが、アメリカで199ドルで販売される。日本でも8GBが2万3040円から、16GBが3万4560円からと割安感がある。サムスン電子やLG電子の携帯電話は前述したとおり機能も充実しているし、デザインもいいことは認めるが、600~800ドルはする高級端末が中心である。ブランド価値を高めるため、あえて安い端末は売らないというのが韓国メーカーの携帯電話販売戦略だったが、iPhone 3Gに市場を食われないためには、価格競争でも負けない端末を販売しなくてはいけない。

早速、その影響は出始めた。サムスン電子は、米国でスプリントネクステルから6月20日付けで発売されたスマートフォン「Instinct」を、2年契約を条件にiPhone 3Gより安い129.99ドルで売り出している。「Instinct」は韓国で人気を集めた「Haptic」とほぼ同じ仕様だが、韓国では800ドル近い値段で売られていたのを、アメリカでは129.99ドルに値下げした。当初はこれより高い値段を設定したかったのだろうが、ここでアップル負けたらどんどんシェアを食われることを懸念して、真正面から価格競争に挑んだようだ。とはいえ、「韓国のユーザーを何だと思ってるんだ!」と怒りたくなるような値下げだ。シェアは維持できても収益は落ちるだろうから、今後、開発・製造面でのコスト削減が必須となってくるだろう。


 「Instinct」はデザインや機能もiPhone 3Gによく似ていることから、アップル対策用の端末と思われがちだが、それは米国市場での話。世界市場(日本でも報道があったが)では「OMNIA」という端末でiPhone 3Gとは勝負する(写真)。










iPhoneによく似たきょう体のOMNIA。日本での発売時期は未定だが、年内にもソフトバンクから発売されるという報道もあった


 6月17日~20日ソウルで開催された韓国最大規模のIT展示会「World IT Show2008」の目玉でもあった「OMNIA」はiPhone 3Gと同じく8GBタイプと16GBタイプがあり、外付けメモリで拡張できる。iPhone 3G より高画素な500万画素カメラ付きだ。バッテリーの持ち時間はやはりiPhone 3Gの方が優れているがOMNIAにはHaptic機能がある。液晶はiPhone 3Gよりも、少し小さいがその分全体のサイズも一回り小さくグリップ感をよくした。「OMNIA」はまず6月から東南アジアで発売され、順次世界各国で販売される。韓国では9月頃に登場する予定だ。 


 個人的には、「OMNIA」もいい携帯電話だと思うが、早くiPhoneが韓国にやってきてくれないと困る。そろそろ機種変更したいのだが、iPhoneが来ないと韓国国内の携帯電話市場では価格競争が始まらないからだ。韓国では、新規加入で補助金が付いていても端末価格は5万円はする。iPhoneなんて補助金なしでも半額だ!こんなに携帯電話が高いにもかかわらず、韓国人の機種変更は1年未満という調査結果が発表されたから信じられない。中国では携帯電話が身分を表すから払うお金は惜しまないという話を聞いたことがあるが、韓国もどうやらその通りになってきたみたいだ。韓国は今ちょうど家族割を始め、通話料値下げ競争の真っ只中。iPhoneが来て端末価格の競争も勃発してくれることを願う。韓国の端末価格はどう考えてもバブルとしか思えない。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月28日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080626/1005506/


韓国CM REPORT – ロッテ – チョン・ウソン


チョン・ウソン プロフィール


1973年3月20日生まれ。


186cm、79kg。高学歴の韓国芸能界では珍しく高校中退。狎鴎亭洞(アックジョンドン)にあるカフェでアルバイトをしていた1994年にCMモデルとしてキャスティングされ、映画の公開オーディションを経てデビュー。同じカフェで親友イ・ジョンジェもバイトしていた。映画『九尾狐』、『ビート』、『太陽はない』、『モーテルサボテン』、『Born To Kill』、『MUSA 武士』、『幽霊』、『LOVE』、『SAD MOVIE』、『私の頭の中の消しゴム』などに出演。デビュー初期はドラマにもよく出演していたが、ここ10年近くは映画に集中している。2008年監督デビューを目指し、映画製作会社を自ら立ち上げた。ファッションブランド「D’URBAN」の経営者としても順調に実績を上げ注目されている。


 





2%足りない時



出演




チョン・ウソン

放映日




2000年2月

映画『私の頭の中の消しゴム』で、韓国はもちろん、日本の女性も泣かせた美男子! 自分だけの色を持つ俳優として、目線ひとつですべてを語ってしまうその力強さで男性からも支持され、彼を人生のロールモデルにするファンも少なくありません。


90年代を代表する青春スターでもあり、バイクを乗り回す不良少年でありながらも繊細で優しく、母性本能をくすぐる一面を持つ役をよく演じてきました。でもこれって、韓流スターの共通点かもしれませんね。


このCMは「ラブストーリーシリーズ」といわれる一連の物語。ボスの女(チャン・ツィイー)とその部下(チョン・ウソン)が恋に落ちます。女は車に監禁され、男はめちゃめちゃに殴られます。それでも彼女を愛さずにはいられない男は「僕らはどうかしてる!」と悲痛に叫び、彼女はボスから逃げ彼の元へ走ります。この続きは、また次のCMをお待ちください。


一世を風靡した「愛はいつものどが渇く。2%足りない時」というナレーションはいつまでも胸に残りますね。


チョン・ウソンは俳優イ・ジョンジェとは大の仲良し。ふたりは日本でおなじみのファッションブランド「D’URBAN(ダーバン:韓国ではダバン)」を韓国で立ち上げました。「D’URBAN」はロッテ百貨店にも入店していて、2007年秋のロッテ百貨店28周年記念企画「J★Line with LOTTE」の一環として、ロッテでしか買えないデザインの男性スーツを販売しています。値段もお手頃だそうなので、彼氏や旦那さんにプレゼントして、チョン・ウソンに変身させちゃうのもいいかもしれませんよ~

– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200002&dr=drink