韓国CM REPORT – ロッテ – イ・ヒョリ




イ・ヒョリ プロフィール


1979年5月10日生まれ。


167cm48kg。アイドルグループ「フィンクル」出身で、現在はソロ歌手として活動中。同世代の女性からもファッションからヘアースタイルまで、何でも真似したいといわれるカリスマ的存在として人気を集めている。バラエティーの司会者や女優としても活躍している。



デジバー





出演




イ・ヒョリ

放映日




2003年10月

1個500Wで楽しめるおいしいアイス「デジバー」。チョコクランチをまぶしたバニラアイスの真ん中には、ストロベリーシロップが! デジは豚の意味。だからパッケージに豚が描いてあります。デジは「~を上手にできる」という意味の単語にも聞こえるので、これをもじっているのです。「セクシー」という面では、韓国で右に出るものはいないほど「セクシー」&「キュート」な存在の歌手イ・ヒョリが「私って歌もちょっとできるし~踊りもできるし~スタイルもいいし~」とぶりっ子のように話しかけながら、最後には思いっきりデジバーにかぶりつくというコメディータッチのCMになってます。


韓国ではよくイ・ヒョリと倖田來未を日韓の「セクシー歌姫」として紹介します。時には上着しか着ていないんじゃないかとドキッとしてしまうような衣装だったり、時にはボーイッシュなジーンズでお茶目に変身したり……。2006年には、ある日突然、ロングのストレートヘアからショートカットになり、韓国中の女の子たちが美容院で「ヒョリカットにしてください」と叫んだほど、女の子達の憧れの的になっています。笑うと三日月型になる目がチャームポイントで、子供からお年寄りまでファンになりました。こんなスタイリッシュなイ・ヒョリと昔からのアイス「デジバー」って、似合わなさそうで似合っているところが不思議です。ミュージックビデオを兼ねたドラマ『愛するなら彼らのように』は日本でも公開され、中国や東南アジアでもシングルがヒットしていることから、これからはアジアのスターとして活躍しそうな予感がします。

   – BY  趙章恩

Original story
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200310&dr=food

ニュースは誰のもの?韓国ポータル大手と3大新聞の戦い


 韓国ポータルサイトDAUMと3大新聞である朝鮮日報、中央日報、東亜日報との対立がDAUMへのニュース提供中断という事態にまで及んだ。朝鮮、中央、東亜の3紙は2008年7月7日よりDAUMへの新聞記事と自社の週刊誌、女性ファッション誌のニュース配信をストップした。

 今回の3紙の決定は、米国産牛肉の輸入再開を巡って一般読者がDAUMのコミュニティーサイトやニュースのコメント欄に書き込んだ3紙に対する誹謗中傷をDAUMが放置したことへの報復措置といえる。DAUMには、「公正な報道をしない朝鮮日報、中央日報、東亜日報の購読を中止するべきだ」「この3紙に広告を出している企業の商品を買ってはいけない」などと3紙を攻撃するコメントがあふれていた。

■不買運動の影響で広告出稿が大幅減


 朝鮮日報は「DAUMが一部新聞社とその新聞に広告を出している企業に対して営業妨害等不法行為空間を提供し、根拠のない誹謗と悪口で朝鮮日報の名誉を毀損する行為を持続的に放置したことに対する処置」と説明する。中央日報も「DAUMは放送通信委員会が違法と判定したオンライン広告主不買運動を放置し、不法を黙認した」ことを、ニュース提供中断の理由に挙げている。


 DAUMは韓国ポータルのなかでは唯一、ブロガーニュースを既存マスコミのニュースと同じ重みで掲載している(前回のコラム参照)。ブロガー達は韓国の3大新聞が米牛肉輸入問題を公正に報道せず政府の言いなりになっていると批判する記事を何本も書いた。DAUMはこれを抗議デモのろうそく集会や牛肉問題の他のニュースと並べて掲載した。







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<朝鮮日報、中央日報、東亜日報のニュース供給中断を知らせるDAUMの告知文>


 これが意図したことかどうかはともかく、ろうそく集会の焦点は次第に牛肉問題から現政権批判に移り、さらに3大新聞の購読中止の呼びかけ、3紙に広告を出している企業の商品不買運動へと広がっていった。記者協会によると、広告主不買運動の影響で3紙の新規広告出稿は大幅に減少し、なかには60~70%も減ったという説もある。3紙への広告掲載を見合わせた食品メーカーは株価が上昇し、DAUMコミュニティーを中心にそのメーカーの商品をオンラインで共同購入する運動まで起きている。3紙にとって広告主不買運動の発生源であるDAUMを容認できない段階まで事態が深刻化したのである。


■主婦コミュニティーが運動をリード







 保守的といわれる3大新聞と市民運動団体との論争は過去にも何度もあったが、今回は普通の主婦やサラリーマンの行動が目立つ。不買運動は料理コミュニティー、主婦コミュニティーでも活発に行われていて、会員らは毎日「今日はどこどこに電話をかけた。相手の反応はどうだった」といったことを書き込んでいる。


 企業側は、主な消費者である主婦達に目を付けられ不買運動のターゲットになっては経営が危うくなる。一部の中小企業は自社のホームページに「広告を掲載したことをお詫びします」「これからは広告を出しません」といった謝罪文を掲載し、事態が収まるのを待っている。


 一方、ある企業は「広告を中止せよという抗議電話が毎日数百件もかかってきて営業を妨害された」として、ネットユーザーを告訴した。検察は3紙への広告掲載に抗議する電話を企業にかけたり、広告主の電話番号リストをコミュニティーサイトに掲載して抗議電話をかけるよう仕向けたとされるネットユーザーに対する取り調べを始める予定で、既に身元が判明した20人に対しては出国禁止令を出している。


 放送通信員会の審議会では、不満を単純に書き込んだ掲示物は表現の自由に当たるが、広告主の電話番号リストと電話をして何を話せばいいのかまで具体的に提示している掲示物は消費者運動の範囲を超えた違法行為であると解釈している。しかしネットユーザーらはDAUMへの書き込みが違法と判断され削除されるようになると、匿名が保たれ放送通信委員会の手が届かないGoogleに場所を移して不買運動を続けている。

■著作権侵害やリンクにも神経とがらす新聞社







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<DAUMのウェブサイト>


 大手ポータルと3大新聞の戦いはさらに拡大する気配だが、一方で今回のできごとはインターネットにおけるニュースの扱い方を巡る論議も巻き起こしている。


 3紙は今回、ポータルサイト対策として記事の不正コピーによる著作権侵害も問題視している。いうまでもなく、ポータルに掲載されたニュース記事をブログやコミュニティーサイトに全文転載すれば著作権の侵害に当たる。しかしポータルサイトではクリックするだけで新聞の記事はもちろん新聞に掲載された写真までも自分のブログに掲載し、誰でも見られるようにする機能を提供している。新聞社側はこれまで、個人が非商業目的で記事をコピーする場合は放置してきたが、姿勢を転換した。


 新聞社側はポータルサイトのニュース編成やリンクによる誘導にも神経をとがらせ始めた。今回、3紙はDAUMが牛肉問題を批判するブロガーニュースと政権批判コミュニティーや購読中止コミュニティーのアドレスをリンクさせ、記事を読んだユーザーをコミュニティーへ誘導するよう仕向けたのではないかとも批判している。


 牛肉問題に関してさまざまな記事が登場するなか、DAUMは特に警察がろうそく集会参加者を暴行している写真などをメイン画面に表示して強調した。さらに、機動隊の鎮圧によって女子高生が失明したといったデマまでも本当のニュースかのように編集し、これがデモ拡大の一因になったともいわれている。ニュースを生産するマスコミではなく、リンクと検索を提供するはずのポータルが記事の並べ方や編成の力で世論を動かし、クリック率を高めて広告収入を増やす--これがマスコミ側の主な批判内容である。


■3紙が抜けても影響はほとんどなし







 では3大新聞のニュースが提供されないことでDAUMはどれほどの打撃を受けるのだろうか。


 インターネットトラフィック測定サイトのコリアンクリックの調査では、2008年5月末時点でのDAUMのトラフィックに占める朝鮮・中央・東亜日報の記事閲覧の割合は1.7%、ページビューでは0.4%にとどまるという。DAUMは全国70社ほどの新聞社と週刊誌、放送局からニュースの提供を受けているので、3紙が抜けてもニュースサービスに穴が開くわけではない。


 ネットユーザー側から見ても、クリックするのは新聞社の名前ではなく見出しなので、ニュース提供が中断されても今のところあまり支障はないようだ。現状では逆に、DAUMから3紙が消えたことを歓迎するコメントすらある。3紙は他の新聞社にもDAUMへのニュース提供中断を求めているというが、これがDAUMと3紙だけの問題で終わるのか、ポータル対新聞の問題になるのかはまだ予測できない状況だ。


 ニュースメディアとしてのインターネットの優位、新聞の地位低下は各種の調査でも明らかだ。韓国言論財団が国民5000人を対象にした「2008言論受容者意識調査」結果によると、媒体別信頼度は地上波テレビがもっとも高く、その次がインターネット、ラジオ、ケーブルテレビ、総合新聞という順だった。


 韓国広告主協会が15~70歳の2000人を対象にしたアンケート調査でも似たような結果が出ており、ニュースの利用はテレビ放送から見ることがもっとも多く、その次がインターネットだった。インターネットでは77%が新聞社のサイトではなくポータルサイトのメイン画面に登場するニュースだけを読んでいると答えた。


 新聞の1面よりポータルのメイン画面に登場するニュースの方が影響力を持ち、そのメイン画面に登場するニュースに優先順位をつけるのはポータルサイトのスタッフである。この調査結果からすると、ポータルサイト側もニュースの取り扱いに対し、重い責任を負わざるを得ないことになるだろう。

■最大手ポータルは編集権を放棄







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<NAVERのウェブサイト。中央にニュースの見出しが掲載されている>


 3大新聞とDAUMの攻防戦が始まる前の7月1日、韓国最大手ポータルサイトのNAVERは自社サイトのメイン画面に登場する「今日の主なニュース」を「オープンキャスト」方式に変えると発表した。メディアとしての中立を守るため、NAVERがニュースを選択して表示するのではなく、ユーザーまたはニュースを提供する新聞社が編集できるようにするという方式である。


 NAVERは150を超える媒体のニュースが毎日1万件以上更新されていて、1日1億ページビューを記録している。一方新聞社サイトは1日250~300件のニュースが更新され、1日500万ページビューもあれば多い方だ。大量の記事とその下につけられるユーザーのコメントに責任を求められることに対し、NAVERはメイン画面のニュース編集を放棄するという形で難を逃れようとしている。


 ポータルサイトはページビューや利用者数では立派なメディアである。しかし、クリック率を上げるためにニュースの見出しを勝手に変えたり恣意的に編成したりして、社会的責任は負わずに影響力だけを手にし、安く購入したニュースで何百倍もの広告収入を上げていると批判されてきた。NAVERはニュースを流通させる役割に満足し、編集権は一切持たないと発表することで、DAUMとは違うということを強調している。

 公正でない報道をすると批判される新聞と、ニュースを生産しないポータルでありながら巧みにニュースを編集することで世論を動かしていると批判されるポータルが繰り広げるニュースの権力争いは今後、どう展開していくのか。忘れてはならないのは、言論・報道のあり方やマスコミの影響力といったきれいごとの裏に、広告料配分やニュース使用料といったお金の問題でこじれた両者の関係があるという事実である。


 韓国の新聞はすべての記事と写真をリアルタイムでポータルに提供し、1997年以降の全記事をポータルから検索できるようにしている。その時点で、すでに権力はポータルに渡ってしまったのかもしれない。ユーザーは新聞社1社の記事だけでなく、すべての記事を見比べることができるポータルが断然利用しやすいからポータルでニュースを見るのだ。


 時代が変われば、ニュースの消費の仕方も変わる。こうしたユーザーの視点に立たない限り、こじれた問題はきっと解決しないだろう。


– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
2008/07/15  


韓国CM REPORT – ロッテ – チョン・ジヒョン




チョン・ジヒョン  プロフィール


1981年10月30日生まれ。


172cm48kg。本名はワン・ジヒョン。ワン(王)という苗字から中国系韓国人であると噂されたこともある。1997年ファッション誌モデルとしてデビュー。韓国男性の理想の女性像といわれる伝統美人。ツヤツヤの長い髪がトレードマーク。映画『猟奇的な彼女』のヒットで日本、中国でも有名スターになった。特に中国での知名度や影響力は韓流スターの中でも最上級で、中国に進出したい韓国企業がこぞってCMモデルとして起用していることから、化粧品やファッション、シャンプー、飲料、携帯電話など、CMだけでも長者番付の上位にランクインするほど。根強い人気のファッションアイコンとして重宝されている。


ジアナ・ジョンという名前でハリウッドに進出することが決まり、2008年公開予定の出演作『ブラッド・ザ・ラスト・ヴァンパイア』の撮影のため、2007年はほとんど中国とアルゼンチンに滞在していたが、2008年からは韓国での活躍幅を広げる計画。





2%足りない時



出演




チョン・ジヒョン 

放映日




2003年4月

チョ・インソンも登場する「2%足りない時」のラブストーリー編は、映画のようなCMとして有名です。ナンセンスなCMシリーズとしても有名で、今回も「お前は恋愛なんてする資格もない!」と叫ぶ彼に、「錯覚しないで。愛だけで食べていけると思ってるの?」と泣き叫ぶ彼女、そして「愛を100%信じるのはバカだ。愛はいつものどが渇く。2%足りない時」というナレーションという、不思議な展開に。実はこれ、「続きはインターネットで」というドラマ仕立てのCMシリーズの「誤解編」なんです。このストーリーの全貌は、以下のようなものです。社会人の彼女(チョン・ジヒョン)と就職に失敗した無職の彼。彼は、花束を買って電話で彼女にデートを申し込みますが、彼女は残業があるからと断ります。落胆し振り返るとそこには、背の高い男性と一緒に歩いている彼女。しかも背の高い男性は「彼はまた就職できなかったのかい?」と優しく慰めます。そして次の日、彼は心変わりした彼女に裏切られたと激怒し、彼女は愛だけでは食べていけない、何もできないと反撃します。そのシーンが、今回紹介するCMですね。


「愛はいつものどが渇く」というキャッチフレーズは、韓国人なら誰でも「あ~あのCMね!」と今でも覚えているほどインパクトがありました。もちろん、チョン・ジヒョン効果も無視できません。彼女がCMに出演してヒットしなかった製品はないとまで言われているのですから。


チョン・ジヒョンは、ジアナ・ジョンという名前でハリウッドに進出することが決まり、出演作の『ブラッド・ザ・ラスト・ヴァンパイア』の撮影のため2007年はほとんど中国に滞在していました。バラエティーやドラマには一切出演せず、私生活を公開しない秘密主義のため出演作が限られてしまってますが、インタビューでは「ハリウッド映画出演をきっかけに演技の楽しさに目覚めました。これからはもっとたくさんの映画に出演したいです」と話していました。CM以外でも、いろんなところで会えると嬉しいですね~。

   – BY  趙章恩

Original story
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200304&dr=drink

韓国CM REPORT – ロッテ – キム・スンウ



キム・スンウ プロフィール


1969年2月24日生まれ。


180cm70kg。1990年映画『将軍の息子』でデビュー。ドラマ『ホテリアー』で共演したのをきっかけにペ・ヨンジュンとは仲良しに。無名時代、大物女優イ・ミヨンと結婚したが離婚。女優キム・ナムジュと再婚し娘が生まれた。大の野球好きでもあり、芸能人野球団「プレイボーイズ」の団長でもある。スポーツ経営学の修士学位も獲得したエリート。2007年映画『素敵な夜をボクにください』に出演。歌手のRain(ピ)が隣の家に住んでいるが、Rain(ピ)より彼のお父さんともっと仲良しだそう。いつまでも20代にしか見えないハンサムなところも人気の秘訣。





茶ウリン



出演




キム・スンウ

放映日




2001年7月

つき合い始めてまだ3ヵ月のカップルが、ベンチに座ってぎこちなくおにぎりを食べています。甘えるソン・ユンアと、どうしていいかわからないといった感じのウブなキム・スンウが微笑ましいですね。『ホテリアー』が放映されていた頃の広告なので、ドラマの中での二人の関係を重ねてみるとよりおもしろいです。


「おにぎりはわきから食べた方がおいしいっていいますよ」と彼。「ところで、わき腹が寒くありません?(韓国では”彼氏or彼女が欲しくありませんか?”という表現です)」と攻撃する彼女を見ていると、韓国の女性って積極的だな~とつくづく感心してしまいます。いい男を見つけたら、モジモジしていないで自分からアプローチしてゲットする。それが韓国流の恋なのかもしれません。女性から食事に誘うなんてことも珍しくないですからね。その時は、食後に公園のベンチで「チャウリン」を飲みながら口説き倒しましょう。


キム・スンウはデビュー当時はかなり体格もよくぽっちゃりしていましたが、いつの間にかスレンダーに痩せて大変身しました。『ホテリアー』をきっかけにアジアで大ブレイクした人気俳優でもあり、深刻なメロドラマからユーモア溢れる役柄まで幅広くこなせる安定した演技力の持ち主でもあります。実は温かかくて人情のある性格だった、というような役をよく演じているせいか、親しみやすいキャラとして男性にも女性にも好感度が高い韓流スターです。

   – BY  趙章恩

Original story
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200107&dr=drink

韓国CM REPORT – ロッテ – リュ・シウォン






リュ・シウォン プロフィール


1972年10月6日生まれ。


180cm70kg。もはや説明はいらない韓流スター。韓国文化観光広報大使、ソウル市広報大使、「慶尚北道(キョンサンプクド)訪問の年」広報大使など、数々の広報大使を務めている。1994年青春ドラマでデビュー、バラード歌手としても高い人気を誇っている。王子様のようなやさしい眼差しと笑顔が魅力的。スーツでもシャツでも、何でも袖をまくって着るのが彼流の着こなし。1999年4月、イギリスのエリザベス女王が訪韓した際に、安東(アンドン)の自宅(先祖から続く文化財)でバースデーパーティーを開き、案内役を務めた。芸能人カーレーシングチームR-Stars所属。趣味で始めたレーシングは、第二の人生といえるほど重要な存在になっているとか。料理本も出版するほどのグルメとしても有名で、趣味は写真。2007年秋には初めての映画が公開される。


レッツビー





出演
リュ・シウォン
放映日
1998年12月

1998年放映されたCMなので、初々しいリュ・シウォンの姿に、つい「キャ~」と叫びたくなりますが、その隣にいる女性は映画『猟奇的な彼女』に出演して日本でも男性ファンが多いチョン・ジヒョンです。”プリンス”ことリュ・シウォンはそのまんま、今と何にも変わらないのが驚きです。由緒ある家柄のお坊ちゃまは、歳をとっても老けない秘法も代々受け継いでいるんでしょうか。その秘訣を教えてもらいたいですよね。


CMの内容はバスの中で出会った二人。気に入った男性に向かって堂々と「私ここで降ります」と逆ナンパします。一緒にバスを降りた二人は自動販売機の前で恥ずかしそうに「レッツビー」缶コーヒーを手に見つめ合います。そしてリュ・シウォンのセリフは「僕は二駅も乗り越しました」……羨ましい限りです。広告を真似て、バスで気に入った相手を女性から誘うのが当時流行ったりもしました。


韓国で最も売れている缶コーヒーは、1998年に発売された、この「レッツビー」です。日本では缶コーヒーの主な消費者は男性といわれてますが、韓国では女性も好んで飲みます。ほどよい甘さのミルクコーヒーで、冬は暖かく夏は冷たく、どっちにしても人気で、自動販売機でもすぐ売り切れになる飲み物です。韓国のコーヒーはおいしくないという方もいますが、レッツビーのまろやかな味は、国籍に関係なく飲みやすいコーヒーと評価されています。ロッテは、缶コーヒーの他に天使が目印のカフェ「アンジェリナス」もソウル市内各地に展開しているほど、コーヒーにはこだわっています。「アンジェリナス」は明洞(ミョンドン)にもあるので、ぜひ、足を運んで見ませんか? ロッテ百貨店の向かい側にあるクリスピークリームドーナツの角を曲がると天使の看板が見えるはずです。

   – BY  趙章恩

Original story
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=199812&dr=drink

第16回:『太王四神記』歴代視聴率記録更新なるか?


予習してさらにハマる太王四神記

【第十六回】

『太王四神記』歴代視聴率記録更新なるか?






社会的ブームになった『太王四神記』



2007年9月、韓国MBCでついに放映開始となったドラマ『太王四神記』。世界90ヵ国同時公開の予定でしたが、完璧を求める監督の意向と丹念なコンピューターグラフィックの作業で、製作時間が予想以上にかかってしまったため、日本では12月から公開されることになりました。


2007年最高の期待作と言われ、春から待ち焦がれたファンのために、9月10日に予告スペシャルとしてドラマの解説からスタート。11日~13日にかけて3話連続放映という大サービスぶり。その後は毎週2回、水・木曜日夜9時55分からの放映で、早くも水木ドラマの中では視聴率1位をキープしているこの『太王四神記(テワンサシンギ)』は、今では「テサギ」というニックネームで親しまれてます。


韓国で初めての歴史ファンタジードラマのせいか、コンピューターグラフィックスを駆使した映像に慣れないせいもあってか、最初の1話、2話までは、「これは時代劇? ファンタジー? メロドラマ?」、「期待しすぎたせいか、想像していたのと全然違う!」などと戸惑うファンが多かったのは事実です。しかし、ストーリーの展開が速く、ヨン様を中心に登場人物のキャラクターがはっきりしていることから、「次はどうなるの?」とハラハラしたり、「あの子の性格からして派手に暴れるのかな?」と次の展開を予想してみたり……。ファンの間では「あのセリフは複線で、実はこうなるのかもしれない」などと、論文のように細かく分析したレポートや、自分で考えたシナリオをブログに掲載しては、ファン同士で盛り上がる傾向もみられます。


キム・ジョンハク監督が得意とする史実+架空の人物の組み合わせが魅力的な「テサギ」は、映画に負けない迫力あるアクションシーンが多いほか、剣が光ったり、青龍や朱雀が空を舞ったりするCGシーンがアニメやオンラインゲームのようで、韓国では主婦はもちろん、10~20代の熱烈なファンも獲得しています。


MBCの視聴者掲示板には、「試験なのに勉強もせず、今週もしっかり観ちゃいました。ヨンジュンオッパ(オッパはお兄さんという意味。韓国では、彼氏や先輩など目上の男性と親しくなるとオッパと呼びます)最高です」といった書き込みも多く見られます。


韓国の一部のドラマファンは、「『太王四神記』って、どうせ日本に輸出するのが目的なんでしょ? 中身なんてどうでもいいヨン様ドラマなんでしょうね」と、冷えた目で見ていました。それが2話、3話と回を重ねるにつれて、「これはおもしろいぞ。2007年の一番見ごたえのあるドラマだ」と、社会的ブームにもなってきたのです。





建国神話をモチーフにした物語



『太王四神記』は、神話の時代から物語がスタートします。予告編にも登場する、あの白髪のヨン様は、神話時代の神様という設定なんです。その姿が映画『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフっぽかったことから、「ヨンダルフ」なんて呼ばれ、茶化されたりもしましたが、ドラマが始ってみるとヨンダルフから一転、「優しいまなざしの中にカリスマ性が光る」と絶賛されました。


『太王四神記』は、予備知識なくドラマを見てもおもしろいのですが、韓国の建国神話や歴史的な背景を知っていると、「そういうことか! なるほど~」と、ドラマの仕掛けが見えてきて、もっとおもしろくなります。たとえば、タムドクを間にはさみ対立する熊族のセオと虎族のカジンの因縁の始まりは、「韓国人のルーツは熊」という建国神話をモチーフにしているんです。


その建国神話は、次のようなもの。天から降りてきた神の息子・タングンのところに、人間になりたいと願う熊と虎がやってきました。タングンは洞窟の中に100日間閉じこもり、にんにくとよもぎだけで生きられれば人間になれると教えます。結局、我慢しきれなかった虎は洞窟を飛び出し、100日を耐えた熊は、人間の女性に生まれ代わり、タングンの妻になります。タングンと熊女は古朝鮮という国を作り、これが今の韓国、韓国人となったというわけです。ドラマでは、ストーリーがどのように展開するのか、楽しみにしていてくださいね。


そして『太王四神記』の主人公は、もちろんヨン様ことペ・ヨンジュン。彼の存在感は「冬ソナ」以上で、毎話少しずつ逞しく強く磨かれていく太陽のようなオーラは、「太王」そのもの。今までの出演作の中でも、最高の演技を見せてくれます。そしてもうひとりの主人公は、なんといってスジニ役のイ・ジア。キム・ジョンハク監督がまったくの新人がいいということで、30回以上もオーディションをくり返し選び出した真珠のような女優です。米国でグラフィックデザインを勉強していた学生で、演技経験がまったくなかったイ・ジアは、今や検索サイトの検索キーワードランキングの上位の常連。「一体彼女は誰? なんてきれいなの~」と騒がれています。ヨン様と同じBOF所属だそうで、本人の手で作ったホームページも話題騒然。独特なデザインは本人によるものだそうで、忙しい撮影の合間をぬっては、毎日写真を更新してファンを喜ばせています。


日本では、12月4日から、全国8つの映画館で上映する予定がありますが、韓国でも「テサギ」をぜひ映画館の大きなスクリーンで上映してほしいと、ネットで「テサギ映画館上映を促進する会」を結成して、MBCとプロダクションにリクエストしている人もいます。あのドラマをテレビで観るのはもったいない! もっと迫力のある大きな画面と音質で、この物語を楽しみたいですからね。





済州島でヨン様に会えるかも?



ドラマの撮影は2007年11月現在も続いていて、済州島(チェジュド)を中心に、韓国全土にセット場が作られています。ヨン様は撮影中の落馬事故でひざを怪我し、剣を使う戦闘シーンでは親指の付け根の靭帯が切れるといった負傷が続いてますが、自分のせいで撮影がストップしてはいけないという責任感と精神力で困難を乗り越えているとか。だからヨン様は、同僚からも先輩からも一目置かれる、尊敬される俳優なんですね。これ以上怪我なく無事撮影が終了するよう、応援に行ってみませんか? 今ならまだ、済州島でヨン様本人に会える可能性は大きいですよ。


『太王四神記』のセット場ができたおかげで、海外はもちろん韓国全土から観光客が増えた済州島には、ロッテホテル済州があります。『太王四神記』の公式ホテルに指定されていて、ホテルの韓国料理レストラン「無窮花(ムグンファ)」では、「太王四神記特選メニュー」を楽しむことができます。また、館内にある免税店では、ポスターも贈呈中です。


ところで、ホテルのロビーにある噴水をよ~く見ると、龍や孔雀が……。あれ? これは「四神」ではありませんか! 噴水は『太王四神記』の撮影より前にできたものですが、これを見ると、ロッテホテル済州は公式ホテルになることを運命づけられていたのかもしれないと思ってしまいます。ニッコリアでも太王四神記の聖地・済州島の知られざる魅力をたっぷりお届けするため、特集を準備中です。済州島に行くなら絶対今が旬ですよ!


貯金から融資まで。金融業界も大注目のサイバーマネーマーケティング

会員数1900万人、韓国では前例のないネットベンチャー成功神話として日常生活の一部になっているCyworld。日本では苦戦しているようだが、韓国では10~30代の中でCyworldに加入していない人を見つける方が大変なほど根付いている。このCyworldの中でBGMやアバタ、背景画面などを購入する際に使われるサイバーマネー「ドトリ」(どんぐり)。1個100ウォンで一日平均2億5千万個売れているそうだ。すごすぎる!

利用額に応じて電子マネーを発行するクレジットカードも登場


 CyworldでかっこよくSNSサイトを作るためには最低50~100個のドトリが必要だ。これぐらい投資しないと、下着のままがらんとした部屋で私を待っているミニミー(アバタ)がかわいそうでたまらなくなってしまうのだ。またドトリはCyworld内のショッピングモールでも使えるし、映画や海外ドラマVOD、電子ブック、オンライン音楽などのデジタルコンテンツ購入にも使える。ドトリを寄付して東南アジアの貧しい国に学校を建てたり、養護施設を援助したりもできる。


 ドトリはB2Bモデルも成功している。特定商品や映画、ドラマなどの宣伝用Cyworldにアクセスしてイルチョン(一寸、親と子の関係、 Cyworldでは友達より濃いネット上で縁組みした仲という意味で使われる)になるとドトリがもらえるイベントがよく開催されている。企業は顧客を集められるので満足、顧客はドトリがもらえるので満足、というわけだ。そのため韓国でサイバーマネーといえばドトリなしでは話にならない。


 リアルの札束にしか興味がないはずの金融業界も、このドトリに目をつけマーケティング競争を始めた。それぞれ銀行とまだあまり縁がない10代を早期に顧客として確保することに加えて、ネットでの口コミ効果を狙っている。


 大手クレジットカード会社であるLGカードと現代カードは「ドトリカード」を発行している。新規に加入するとカード発行記念としてドトリが100 個、毎月20個ずつもらえる。カードの利用額に応じて0.3~3%のマイレージの代わり、ドトリが貯まる。ドトリは自分のお金で買うのはもったいないけど、あればあるほど嬉しいものなので、20代女性を中心に契約が増えている。


 今まではガソリンスタンド、デパート、大手スーパーなどが主な提携カード発行元だったが、インターネットが生活に溶け込んでいる韓国ではサイバーマネーやポータルサイト、デジタルコンテンツと提携したカードが続々と登場している。カード会社にとっては初めてクレジットカードを申請する20代をターゲットにした新しい収益モデルなわけなので、加入者がそれほど多くなくても損はしない。


外換銀行はドトリの融資も実施


 仁川空港にも入店している外換銀行は2006年10月、金融業界では初めてネットでしか運営されないCyworld支店をオープンし、話題になった。


 Cyworldのサイバーマネーである「ドトリ」を貯金すると訪問者数に応じてドトリで20~100%の利息が付き、ドトリの融資もしている。融資は抽選で選ばれた40人にドトリ500個を貸出、外換銀行のニュースや広告を自分のSNSサイトに掲載したりコミュニティ活動で返済する方式だ。サイトそのものは身近なドトリを利用して金融商品を分りやすく説明するのが目的だが、予想以上の反響があったため、今後SNSサイトの利用頻度や人気度に応じて利息率が違うドトリ貯金も発売するそう。企業銀行では冬休みの間、500ドル以上両替した顧客を対象に毎日先着30人にドトリ30個をプレゼントしている。


 韓国にはサイバーマネーを商品券や携帯電話料金決済、保険料納付などオフラインで使えるようにしてくれる仲介サイトがある。ドトリやオンラインゲームでのサイバーマネーがいっぱい貯まれば仲介サイトを利用して映画チケット、図書券に交換する人も少なくない。ちょっとしたプレゼントや誕生日プレゼント、お年玉もサイバーマネーで済ませることが多く、筆者も去年に続いて今年もお年玉はドトリやゲームマネーが買える図書券にするつもりだ(韓国のお正月は旧暦)。この頃はネット利用人口の裾が広がっていることから、Eラーニングやドラマ再放送VODのためサイバーマネーを購入する50~60代も増えている。上司がドトリをチーム員達にプレゼントしたとか、遠くに住む友達にちょっとしたプレゼントがしたくてドトリを買ってあげたという話もよく聞く。


 韓国信用回復委員会が高校生810人を対象に調査した結果、63.7%がサイバーマネーを定期的に購入していると答えた。韓国のサイバーマネー流通額は年間1兆ウォンを遥かに超えるものと推定されている。


 サイバーマネーは単にゲームのため、自分のSNSをかわいくするためのサイバー上の貨幣というより、オフラインからオンラインへ移行している 10~20代の交友活動にはなくてはならない存在となってきた。サイバーマネーとリアルマネーの区分がなくなる日ももうすぐなのかも知れない。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2006年1月9日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070109/258227/

韓国大手企業の2006年成績表・サムスンとLGの極端な差はどうして?

12月が年度末の韓国ではちょうど今頃、企業の推定実績発表と人事異動がマスコミを賑わす。朝鮮日報の報道によると、韓国企業ランキング100位までの大手企業の2006年度実績は、売上高が前年比7.07%増加した547兆576億ウォン(注)だが、営業利益と純利益はそれぞれ1.45%減、5.94%減の48兆3757億ウォンと43兆6523億ウォンだった。

 円安の影響から、海外市場でノートパソコンやHDTVなどの家電や自動車は、日本製の方が韓国製より安いという現象が発生した。韓国製品は価格競争力が落ち、輸出への依存度が高い企業は売れるけど儲からないという問題を抱えている。


韓国でも貧富の差は開く


 韓国を代表する自動車メーカーといえば現代自動車だが、不正資金工作・横領問題で会長が逮捕されたことに加えて、組合のリストラ、円・ドル安ウォン高と内外から締め付けられ純利益は32%も減りそうだ。日本市場には、ヨン様をモデルに起用し、韓国の国民車として愛される「ソナタ」を投入したが販売は苦戦し、ネットでは「日本の主婦向けにセダンを売り込むのは日韓の差を認識せずヨン様だけに頼った戦略の間違い」と指摘されてもいた。


 一方で、輸入車を扱う現代自動車の子会社はウォン高から外車の値下げ効果があり、売上高、純利益とも40%ほど成長した。景気が悪いといっても韓国国内での貧富の差は広がっている。実際には余裕資金の多い個人は増えていて高級外車と輸入食材、輸入赤ちゃん用品は飛ぶように売れている。今年のファッションはあまり寒くもないのに毛皮がトレンドだそうで、通勤の満員電車に毛皮で乗り込むOLが増えていて、私としてはくしゃみが止まらなくなるから困るくらいだ。


 大手企業の動向の中でも特に注目されているのは韓国の2大財閥系企業、サムスンとLG。2社の2006年の実績は極端な差が出た。時価総額韓国国内1位のサムスンはまずまずの実績を達成したのに比べ、LGは悪夢の1年というほど実績が落ち、グループ内の中核会社であるLG電子のCEO交代まで断行したほどだ。


 LGは今年グループ全社が大幅の純利益減少となった。主力事業の家電は純利益が54.5%減少した。LG電子製の携帯電話の人気が落ち、前々回紹介した「チョコレート」携帯が唯一の救いとなった。2005年純利益5170億ウォンでお祭り騒ぎだったLGフィリップスはLCDの価格急落で8000億ウォンの赤字、通信キャリアのLGテレコムも純利益11.74%減少、化粧品や洗剤などのLG生活健康は12%減少、LG化学は24.03%減少、持ち株会社のLGも26.49%減少した。


 LGは責任を追及するかたちで大規模な人事異動を断行し、グループ内の代表理事(日本でいうところの代表取締役)8人が新しく入れ替わった。今まで「和」を重視した人事から一変して、徹底した成果主義と未来志向的、グローバル経営強化の3つの原則に沿って行ったと発表した。LG電子の代表理事にはナム・ヨン前LGテレコムの社長が抜擢された。30年間LGに勤めた戦略通と呼ばれる人物で、攻撃的マーケティングでLGテレコムの加入者を増やし雨後の竹の子ように成長させたのが高く評価された。オーナーである会長の秘書室長でもあった人物だ。


 サムスンは営業利益は減ったものの純利益は4.44%増えた8兆ウォンと予想されている。サムスン物産や子会社の純利益も100%以上の成長が見込まれていることから「やっぱりサムスンは危機に強い、賢い企業」と評価されている。毎年年末になるとサムスン電子やキャリアのSKテレコム、LGテレコムは基本給の700~1000%がインセンティブで支給されると報道され、サラリーマン達を憂鬱にさせていたが、今年はどこも大規模なインセンティブは支給されない様子。でもサムスンは会社別の実績に応じて基本給の150%以内で支給し、1月には事業部別の目標を超過した利益を年俸として支給する制度があるため、事業部によっては年俸の50%近い金額をボーナスでもらえる人もいるということだ。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2006年12月26日

-Original column
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第15回:ペ・ヨンジュン以外の顔ぶれも豪華です! 悪役編


予習してさらにハマる太王四神記

【第十五回】

ペ・ヨンジュン以外の顔ぶれも豪華です! 悪役編






ペ・ヨンジュン演じる主人公のライバルは?



前回の四神に続いて、ドラマ『太王四神記』の主人公・タムドクに対抗する悪役のご紹介です。悪役といっても「悪」というよりは、タムドクに勝る実力の持ち主で、王の座を競争し合うヨン・ホゲを中心としたキャストです。韓国人なら誰もが知っている国民的俳優と言える俳優が、悪役で脇役というのもすごいですよ。


ヨン・ホゲ
高句麗の貴族で、知略と勇猛さを備えたタムドクのライバル。子供時代はタムドクを「王子様」と呼び慕っていた。ヨン・ホゲを王様にしようと母親が王を毒殺しようとしたのがタムドクにばれ、母親は自殺。それをタムドクが殺したと誤解してから、彼を憎むようになり、王の座を狙う。キハを愛しタムドクが王になってからは、当時の唐に亡命し、将軍となってタムドクに脅威を与える人物。
ユン・テヨン(ヨン・ホゲ役)
1974年、10月9日生まれ。父は三星(サムスン)電子の副会長。韓国財界の大物のひとり息子であることから、デビュー当時から何かと話題になりました。2007年2月14日ドラマ『あの緑の草原の上に』で妹役を演じたイム・ユジンと結婚。日本ではネットでよく配信されているドラマ『明朗少女成功記』でおなじみですね。招待客は4000人というものすごい規模の結婚式でした。『太王四神記』の撮影のため新婚旅行はおあずけ状態だそうです。
ユン・テヨンは、アメリカに留学中、どうしても俳優になりたくて帰国。1996年にドラマ『美しい彼女』でデビュー、1999年のドラマ『ワンチョ』で、ドジな「メンバル(裸足)」役で人気を得ました。8年経った今でもユン・テヨン=「メンバル」と記憶している視聴者が多く、新聞にも「メンバル結婚する!」と書いてあったぐらい強烈な印象を残しました。『ワンチョ』では、『太王四神記』のチュムチ役のパク・サンミョンと共演してます。元祖モムチャン(筋肉質な鍛えられた体つき)でもあり、刑事役がとても似合う男性的な俳優です。


ファチョン(火天会)の首長
虎族の後継で、四神の力を妨害しようとする牽制勢力であるファチョンの首長。タムドクとヨン・ホゲが生まれたジュシンの星が輝いた夜に目を覚ます四神の力を封印した神物を狙って、朱雀の神物を持つキハとスジニの家を襲い、キハを連れてきて育てる。ヨン・ホゲをジュシンの王であると勘違いし、キハとホゲを近づかせようと宮の神女にさせる。ヨン・ホゲの父、ヨン・ガリョと協力しタムドクに対抗する。
チェ・ミンス(ファチョンの首長役)
1962年、5月1日生まれ。父は60年代に一世を風靡した俳優チェ・ムリョン。いわゆる2世俳優ですが、幼い頃に両親が離婚したため、父の影響ではなく、自力で俳優として大成功しました。
韓国最高のカリスマ俳優といっても過言ではないほど、芸能界の後輩から慕われている。1992年ホームドラマでデビュー、1995年『砂時計』で大ブレイクしました。『砂時計』では、激動の時代だった70~80年代の民主化運動の荒波に揉まれながら、愛する女性のために政治の裏世界に巻き込まれ、親友だった検事により死刑になるテス役を演じました。ちなみに検事のウソク役は、『太王四神記』でヨン・ガリョ役を演じるパク・サンウォンです。
このドラマの監督と作家が、『太王四神記』のキム・ジョンハク監督と作家のソン・ジナです。『砂時計』の縁があってか、キム・ジョンハク監督とチェ・ミンスは大の仲良しだそうです。ミスコリア大会のプレゼンターとして出演した時に、カナダ代表だったガン・ジュウンと出会いその場でプロポーズ! おしどり夫婦として有名です。ジャッキー・チェンの映画『THE MYTH 神話』には将軍役で特別出演、1997年に公開された映画『インシャラ』ではイ・ヨンエとも共演しました。剣道とバイク好きで、キザなセリフがとても似合うステキな俳優です。


ヨン・ガリョ
ヨン・ホゲの父で高句麗貴族会議の最高指導者。ファチョンの力を借りて息子であるホゲを高句麗の王にさせるためタムドクの王位を脅威する人物。知略家で冷静な人物。
パク・サンウォン(ヨン・ガリョ役)
1959年、4月5日生まれ。ドラマ『砂時計』で、チェ・ミンスの親友でありながら、対抗する検事になる役で有名になりました。ドラマではよく検事やまじめでやさしい家庭的な夫、誠実で熱心で心優しいサラリーマン役などを演じているせいか、信頼できる人物のイメージが強く、CMモデルとして大人気。ルポ番組や教養番組の司会も務めました。雑誌のアンケート調査では、10年以上も「結婚したい男性」、「婿にしたい男性」として上位にランクされてます。





『太王四神記』は「韓国を代表する大作ドラマ」



どうですか? 『太王四神記』を「ヨン様が出演するドラマ」と言うだけでは、もったいなくありませんか? 韓国では「ペ・ヨンジュンが主人公のドラマ」だから注目されましたが、フタをあけてみると、これは「韓国を代表する大作ドラマ」であると言われ、視聴率がどんどん上昇してます。あの有名なドラマ『砂時計』の黄金コンビ、キム・ジョンハク監督と作家のソン・ジナの作品でもあり、韓国の名俳優が勢揃いしてますからね。それに新人達の活躍も期待大です。


キム・ジョンハク監督の出世作ともいえる『砂時計』は、主人公の愛と友情を中心に、韓国現代史の裏を描いた作品。当時は、ソウルと首都圏でしか放送していなかったSBS(ソウル放送)で放映されたにも関わらず、64.5%の最高視聴率を記録。放映時間になれば道に人影がなくなるため「帰宅時計」と呼ばれ、社会現象にまでなったドラマです。週4回放映という、破格の編成でも話題になりました。『太王四神記』を観る前に『砂時計』を楽しみ、キム・ジョンハク監督のスタイルにハマってみるのもいいですね。


回を追うごとに、ますますハマりそうな『太王四神記』。今年は、『太王四神記』とそのロケ地めぐりで、忘れられない年になりそうです。

   – BY  趙章恩

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第14回:ペ・ヨンジュン以外の顔ぶれも豪華です! 四神編


予習してさらにハマる太王四神記

【第十四回】

ペ・ヨンジュン以外の顔ぶれも豪華です! 四神編






史上最強の豪華キャスティング



ドラマ『太王四神記』の主人公、タムドク役を演じるペ・ヨンジュンについてのニュースは、韓国より日本のほうが詳しく報道されているほどなので、いろいろと情報は入ってくるかと思いますが、その他のキャストについては、これまで韓国でもあまり情報がなく、誰がどんな役を演じるのかなどについて、放映が決まってからやっと公開されたほどでした。


『太王四神記』の主人公・タムドクの師匠のような役のヒョンゴは、当初チョン・ジニョンが演じる予定でしたが、スケジュールが合わず、演劇俳優のオ・グァンロクに変更されました。しかし、7月に出た『太王四神記』関連記事にさえ、チョン・ジニョンが出演すると書かれていたのです。それほど去年の制作発表記者会見以降、キャスティングや撮影状況について公式なコメントがなく、途切れ途切れに漏れてくる情報を収集しての報道だったので、混乱があったようです。


『太王四神記』ではペ・ヨンジュンばかり注目されてますが、そのほかのキャストも韓国を代表する俳優が勢揃いし、史上最強の豪華キャスティングだと騒がれています。実際、ドラマが放映されてからは、これは「ヨン様ドラマの代表作」ではなく、「韓国ドラマの代表作」になるな! と感動したほど、キャスティングが最高なんです。今回は、今まで謎に包まれていたペ・ヨンジュン以外の出演俳優について、詳しくご紹介しましょう。





物語の核となる登場人物をご紹介!



主人公のタムドクを支える「四神」は、高句麗時代の壁画からヒントを得たものです。南を守る「朱雀」の生まれ変わりはスジニ、北を守る「玄武」の生まれ変わりはヒョンゴ、西を守る「白虎」の生まれ変わりはチュムチ、東を守る「青龍」の生まれ変わりはチョロ……この4人が「四神」です。ドラマの中で朱雀は、火、玄武は水、白虎は鉄、青龍は木の神という設定になっています。


一方、四神に対抗する悪役は、ジュシン(肅愼、元々高句麗の先祖が住んでいた中国まで及ぶ広闊な領土)の王の座をめぐってタムドクとライバル関係にあるヨンホゲとその父のヨンガリョ、タムドクの初恋の相手・キハを育てたデファチョンフェ(大和天会)の首長の3人。この3人については、次回にご紹介します。それでは、物語の中の「四神」を中心に、それぞれの役を演じる俳優たちのプロフィールをご紹介します。


スジニ
朱雀で南を守る神。前世ではライバルで恋敵だったカジンの姉妹として生まれ変わり、タムドクを間にした三角関係になる。
イ・ジア(スジニ役)
1981年生まれ。ヨン様と同じBOF所属の新人女優。30回以上オーディションを繰り返した結果、『太王四神記』にキャスティングされた幸運の持ち主です。グラフィックデザインを専攻した美大生で、英語もペラペラ。演技は初めてという彼女ですが、素直で淡々としているところがスジニらしいということで、監督の目にとまったそうです。自分らしい芸術世界を具現したいという夢もあり、俳優として成功したいという欲もある新人です。監督はイ・ジアを評して「シム・ウンハの美貌とコ・ヒョンジョンの堂々とした姿の両方を持つ俳優」、「台本のキャラクターをよく理解する明晰な頭脳の持ち主であることも、破格のキャスティングの理由」とベタ惚れ。


キハ
タムドクの初恋の相手で親友、クールで理知的な女性。スジニの生き別れの姉で、タムドクの初恋の相手でもあるキハは、スジニと四神のひとつである朱雀の運命を分かち合いながらも、タムドクを間にした三角関係に。育ての親同士がライバル関係でもある。
ムン・ソリ(キハ役)
1974年7月2日生まれ。役作りが素晴らしい映画女優として名声が高く、『太王四神記』が初めてのドラマ出演。デビューは1999年映画「ペパーミント・キャンディー」、韓国映画業界キャスティング候補1位という名声を手に入れたのは、指折りの演技派女優みんなが断ったという、重症脳性麻痺の女性役に挑んだ映画「オアシス」から。
大学では教育学を専攻し教員資格を取得。労働問題に興味を持ち学生運動にも熱心だったそうですよ。女優になってからも韓国映画業界の成長のため、スクリーンクォーター縮小反対デモの先頭に立ったり、社会に貢献できることに関心を持っている人です。2006年12月には、同じ大学出身で奇抜なアイデアがてんこ盛りの映画を作ることで有名な映画監督チャン・ジュンファンと秘密の電撃結婚。ファンはもちろん、同僚である俳優達をも驚かせました。
今後は、ハンドボール映画の撮影も控えています。2004年、アテネオリンピックで銀メダルに輝く闘魂を見せた韓国女子ハンドボール国家代表選手の感動物語で、「人気女優が勢ぞろい!」と制作前から注目されています。


チュムチ
没落した貴族の生き残り。物凄い力持ちで、斧を自由に操る。ちゃらんぽらんな性格に見えるけれど、タムドクの人柄に惚れて勇名な部下となる。
パク・ソンウン(チュムチ役)
1973年1月9日生まれ。1997年映画「ナンバー3」でデビュー。長年、暴力団や殺し屋といった悪役ばかり演じたためか、クセのある助演俳優という印象が強い。187cmもある長身で、アクションスクール1期生でもあり、スタントマンを使わないアクション演技が得意。下積み生活が長かったぶん、演技に対する情熱は人一倍。ドラマ「幸せな女」、映画「ミスターソクラテス」、「ひまわり」、「反則王」、「女、ジョンへ」などに出演。大学では法学を専攻したものの、「歳をとっても幸せでいられるか?」と悩んだ末に俳優へと転身、公務員だった父の反対を乗り越えて、舞台俳優を経て映画デビューしました。


ヒョンゴ
タムドクの師匠ともいえる人物で、高句麗が建国された時から大王となる人物を求め続け、何百年も生まれ変わり、ついにタムドクを見つける。タムドクが大王になるよう、手を尽くして彼を助ける。
オ・グァンロク(ヒョンゴ役)
1962年8月28日生まれ。低音のボイスでゆっくりゆっくり喋るのが特徴で、一度見ると忘れられないインパクトの強い俳優。映画「親切なクムジャさん」、「私たちの幸せな時間」に出演しました。短い出番でも彼を記憶している観客が多いのも、その素敵な声のせいかも。演劇や映画がメインで、初めてのドラマ出演はハン・ガイン、ヤン・ドングン主演の「ドクター・ケン」。ちょっと変わった病院の院長さんを演じて、知られるようになりました。『太王四神記』が2度目のドラマ出演です。


チョロ
百済の貴族だが、青龍の力を封印した神物を心臓に差し込んでいるため怪物のようになり、仮面で顔隠している。スジニに恋をする。
イ・フィリップ(チョロ役)
1981年5月26日生まれ。『太王四神記』がデビュー作の新人で、詳しいプロフィールは公開されていません。


個性派の俳優がそろった『太王四神記』、日本での放映が楽しみですね!

   – BY  趙章恩

Original column
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