韓国の通信「セット割」規制緩和、料金競争は加速へ

韓国の情報通信政策を担当する中央省庁である放送通信委員会は、通信商品のセット販売の割引幅を政府の認可なしでも50%までできるように拡大した。通信会社らはこれまでも提供してきた携帯電話とブロードバンドのセット割引に加え、今回新たに携帯電話+ブロードバンド+インターネット電話+IPTVの組み合わせの中で基本料の割引を始めた。携帯電話とブロードバンドのセットだと基本料の10%引き、携帯電話とブロードバンドとインターネット電話のセットだと基本料の20%引きといった具合に、セットでの組み合わせを増やせば増やすほど割引幅は大きくなる。

 ブロードバンド2位のHanaroTelecomを買収した携帯電話シェア1位のキャリアSKテレコムは、さらに家族割引や長期加入割引を適用して最大50%まで割引されるプランを開始している。対象となるサービスの契約期間の合計が10年未満は10%、20年未満は20%、30年未満は30%、30年以上だと50%割引される。例えばSKテレコムの携帯電話に家族全員が契約していて、家族全員の継続利用期間を足すと20年、同じグループ会社であるHanaroTelecomのブロードバンド契約期間が10年だと合わせて30年ということで50%割引される。


 買収の効果は契約者獲得の道を広げたという点でも意味があった。SKテレコムの代理店からHanaroTelecomのブロードバンドを申し込めるようになっている。SKテレコムの加入者は約2300万人と人口の約半分に当たるわけだから、HanaroTelecomの販促への影響は大きい。この加入者を対象に「より安くインターネットが使える」とマーケティングをすれば、ライバルであるKTのブロードバンドシェアを奪えるかもしれない。また、HanaroTelecomは、加入者獲得のためにテレマーケティング会社に会員情報を無断で流出したことで取り調べを受けた過去がある。SKテレコムの傘下に入ったことでより安定したマーケティングが行えるようになったのも追い風だろう。


 SKテレコムにとっても今回のセット割引の規制緩和の意味は大きい。同社の携帯電話を使っているユーザーがHanaroの有線ブロードバンド、インターネット電話、IPTVを追加で申し込むとどんどん基本料が安くなる。ユーザーにセット割引を選択させることで有線・無線といった通信市場全体ではもちろん、放送と通信の融合でも自社グループのシェアを伸ばして市場を掌握しようというわけだ。


最大手KTは意外と苦戦


 このようなセット割引で益々シェアを伸ばすだろうと予想された最大手通信業者のKTは意外にも苦戦している様子だ。KTは日本のNTTのような会社で、携帯電話、固定電話、ブロードバンド、VoIPなど多様なサービスを傘下のグループ会社が提供している。当然、これらの商品を何でも組み合わせて複数で加入すると基本料の合計を割り引きしてくれる。


 現にKTは固定電話と有線ブロードバンドをメインに使いながら、携帯電話を子会社の移動通信キャリアKTFの3Gに変えると利用する全商品の基本料が割り引きされるというキャンペーンを実施しているが、長期割引や家族割引の影響からナンバーポータビリティを利用しても、ユーザーに携帯電話のキャリアを移動させるのはそう簡単にはいかない。この手のキャンペーンを実施してからセット割引に加入した人は全加入者の数パーセント、9カ月間で30万人しかいなかった。


 セット販売による加入者増加が思うようにいかないことが明らかになってくると、KTはついに固定電話の基本料まで割引の対象に含めた。3年契約で固定電話の基本料が5%割引される。シェア90.3%とほぼ独占状態の固定電話まで割引対象にしなくてはならないほどKTは追い込まれているのかもしれない。この4月からインターネット電話も固定電話の番号をナンバーポータビリティで利用できるようになったため、料金の安いLGデイコムのインターネット電話へと顧客が流れている。これらの影響で、KTの固定電話シェアは毎年1.7%~2%ほど減り続けているのだ。


 KTは有線ブロードバンドでも5割以上のシェアを占めてドミナント規制の対象になっているが、2008年9月以降の商用化が予想されるIPTVの前身であるTVポータルに関してはすでに1位の座を通信2位業者のHanaroTelecomに奪われている。KTは地上波放送の再送信を含む本格的なIPTVが始まる前に、TVとセットトップボックスを利用したTVポータルのシェアを奪い、放送と通信の融合でも1位業者になりたがっているようだが、豊富なVODコンテンツで既に市場を先占してしまったHanaroTelecomから顧客を奪ってくるのはそう簡単にいかない。


 とまあ、現状は、電話、ブロードバンド、IPTV各市場でKTとSKテレコムが激突している構図だ。


携帯通話にもインターネットの波、行き着く先は消耗戦?


 LGグループもキャリアのLGテレコムとブロードバンドのLGパワーコム、インターネット電話のLGデイコムを持っている、LGテレコムは加入者が最も少ないキャリアだけに安さで勝負している。どこよりも先に家庭向けインターネット電話サービスを開始し、電話代を大幅に節約できるとアピールした。加入者間無料通話、国際電話も1分50ウォン(約5円)の安さから60万人以上が加入している。パケット定額もどこよりも安い。


 このような料金競争にさらに追い討ちをかけるのはWibro(モバイルWiMAX)の音声通話機能搭載だ。まだ方針が決まったわけではないが、技術的には今すぐにだってできるという。携帯端末にWibroを搭載して高速で移動しながらも安くて早いインターネットにつなぎ、さらに携帯電話よりはるかに料金の安いインターネット電話を使えば移動しながら通話もできるとなれば、もう携帯電話なんていらないんじゃない?とまで考えられる。


 インターネット電話を移動しながらも使う、これはもうすぐ現実になるだろう。携帯電話は料金の安さに負けない何か特別な魅力を打ち出さなくてはならない。でもその差別化された魅力とは携帯電話だけの課題ではなく通信業界全体が探し求めていることでもある。となると、技術革新によって、携帯、ブロードバンド、固定電話の境界が消えていく結果は、料金競争に陥るしかない。韓国ではパケット定額も最近始まったばかりだが、携帯電話の音声定額も登場するかもしれない。貧困対策として基礎生活保護者に指定されている世帯の携帯電話基本料免除案も登場する中、通信会社はもう通信費の売り上げだけでは食べていくのは難しくなるかもしれない。消耗戦が激化する前に料金競争の次に何が来るものを見つけ出さなくてはならないはずなのだが、それはまだ誰にも見つかっていないように思える。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月18日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080617/1005103/

スペックダウン問題に揺れる韓国携帯電話市場

LG電子の「PRADA Phone by LG(L852i)」の発売ニュースをきっかけに韓国端末メーカーの日本進出が話題になっているが、韓国内では海外市場ばかり大事にして韓国では値段は高く機能は少ない端末しか売ってくれないという不満の声も漏れている。サムスン電子やLG電子は欧米を中心に世界初という機能が付いた先端端末をよく発売している。新機種は欧米市場で先に発売するのはかまわない。韓国ユーザーが不満に思うのは世界で絶賛される端末が韓国市場で発売される際には大事な機能がかなり除かれ、平凡な端末になってしまう点だ。これは韓国の携帯電話キャリアの要請からというが、ユーザーの立場からは残念なことだ。

 例えば、LG電子の「Viewtyフォン」は、ヨーロッパではDiVXと呼ばれる圧縮映像コーデックを内蔵して動画再生機能を強化し、大型3インチ液晶で色々な映像を楽しめる機能が話題となった。現に、5週間で30万台以上が売れたヒット商品だ。しかし韓国では動画再生機能もなくなりFMラジオもなくなり地上波DMB(ワンセグ)も搭載されず、500万画素という高画素カメラだけが売りの端末になってしまった。


 2007年夏の戦略モデルだったサムスン電子の「ミニスカートフォン」もしかり。ヨーロッパではウルトラエディション?として320万画素カメラを内蔵し高級オーディオ機器メーカーのバング・アンド・オルフセンのアイスパワーアンプが搭載していた。それが、韓国で発売された時はカメラは200万画素、バング・アンド・オルフセンのアンプも使われていない平凡な端末になっていた。中には、海外向けは厚みが12.1mmなのに韓国では12.9mmと少し分厚くなったことを指摘するユーザーもいたほどだ。


 米モトローラの音楽携帯「Z6m」もUSBでつなげて音楽ファイルを端末に保存して再生できる機能を持っていたが、韓国ではモトローラはSKテレコムの加入者専用となっているため、SKテレコムの音楽サービス「Melon」に加入して専用ドライバーとプログラムをインストールしないと音楽再生機能が利用できないようにした。この対応は無料ファイルを利用されるよりコンテンツの売上を伸ばしたいからだろうから、キャリアの立場からすれば当然。かもしれないが、端末に元々付いていた機能までなくしてしまうことはないのにというのがユーザーの率直な感想だ。


 かといって、韓国での携帯電話端末の価格が安いかというとそうではない。韓国国内の新規端末の価格は60~80万ウォン(約6万2千~8万5千円)。先に紹介したViewtyフォンは韓国で73万ウォン前後で販売されたが、ヨーロッパでは550ユーロ(約76万ウォン)、ミニスカートフォンは韓国で55万ウォン前後、ヨーロッパでは400ユーロ(約51万ウォン)と、機能は韓国の方が断然少ないのに価格はヨーロッパとたいして変わらないか韓国の方が高いくらいだ。この状況をメーカーやキャリアはどう説明するのか。

機能が削られていることについて、メーカーはあくまでもスペックダウンではなくスペック変更であるとしている。その証拠に、Viewtyは動画再生機能の代わりに電子辞書を搭載、ミニスカートフォンはGPS機能とデータ速度をアップしたという。モバイル同好会の掲示板には「海外でヒットしたあのモデルが韓国でも販売されることになったと宣伝しておきながら、スペックダウンしたことを隠すことが何度もあった。他の機能に置き換えたというが2、3の機能が削除されて電子辞書ひとつ、GPSひとつが追加されただけで端末の価格は変わらないのは納得いかない。ユーザーが望む機能は何か考えて現地化してほしい」といった書き込みが後を絶たず、スペックダウンしておきながら端末価格はもっと高くするのはやめてほしいとネット署名運動も起こっている。

 韓国市場の内需より海外市場の方が断然マーケットが大きいので海外に力を入れるしかないのは分かるが、韓国の携帯電話市場はサムスン電子、LG電子、パンテックと韓国産端末ばかりで海外の端末はモトローラとカシオのCanUぐらいしか販売されていない。韓国の携帯ユーザーはいやでも国産端末を買うしかないのだ。


 海外にばかり目を取られ内需は後回しにされているという不満からか、同じスペックで値段は安い海外メーカーの端末を買いたがるユーザーも増えてきた。欧米の端末はキーパッドが使いづらいという不評からモトローラ以外は韓国市場に根付けなかったが、2008年夏には台湾HTCのスマートフォンがSKテレコムから発売される予定だ。iPhoneに匹敵するほど高性能なのに値段は安いということで発売前から期待を集めている。ブラックベリーやノキアも入ってくる予定だ。韓国メーカーも日本進出もいいが、お膝元の韓国市場にも少しは気を使ってほしいものだ。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月11日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080611/1004680/

Google Chrome、韓国ブロガー達の反応は

グーグルの新しいWebブラウザー「Chrome」は韓国でも話題騒然、ブログにはChromeを使用した感想があふれかえっている。もともと検索の王者グーグルが開発しているだけに、マイクロソフトのExplorerよりも使いやすいブラウザーになるだろう、画期的なブラウザーでない限り公開しなかったはずであると、期待されていた。

 韓国のブロガーたちは初印象はとにかく邪魔な機能もなくすっきり整頓されている、Webサイトを見やすくすることに注力したブラウザーという評価をしている。Web画面が表示されるスペースを最大限確保するためタブを左上に表示させ、メニューも一行にするなど無駄をなくしたのも好評だ。何よりも満足されているのはスピード。Webサーフィンの体感速度がとにかく速い、すいすい画面が表示され移動できる、メモリーも少ししか使わないのでストレスがない、アドレスの代わりにキーワードを入れるだけで該当するサイトがどんどん出てくるので楽、などと世界のユーザーと同じようにその利便性に驚き、使ってみた人はみんな絶賛している。


 個人的にはChromeでは一つのタブがエラーになった時に、シャットダウンするのがそのタブだけに限定されることが何よりも気に入っている。Explorerだと一つの画面にエラーが発生すると、全てのタブやブラウザーがシャットダウンしてしまうので、書きかけのメールなどが吹っ飛ぶことがよくあった。こういう時に限って、自動的に下書き保存されるはずが何も残っていなくて、髪を引き抜きながら悲鳴をあげたくなる悲惨な状況になってしまうので本当に困っていた。


 しかし予想通りの問題もあった。以前、Firefox 3が使えない理由で紹介したのと同じように、IE以外ではサイトが表示されない、SNSでは音楽再生ができない、インターネットバンキングや電子政府が使えない、サイトにログインでいないといった問題がChromeでも繰り返されている。


 グーグルは、Chrome韓国語正式バージョンではActiveXが使えるようプラグインを追加する方式で調整すると話している。現在、ActiveXに対応しないと使えなくなるサイトをリストアップしているとのこと。有名な話だが、韓国のWebサイトはWeb標準ではなくIEに合わせられているため、世界的に話題になっているブラウザーであっても韓国では使えない。グーグルはWeb標準を守らない韓国市場に合わせたブラウザーを公開するとしている。そこまでするほど、韓国って大きな市場なのかな?


 韓国のWeb標準化団体であるオープンウェブは、「グーグルがActiveXをサポートすることによって、やっとWeb標準化を守ろうとする動きが出始めた韓国が逆戻りする可能性もある、ActiveXによるセキュリティ問題がChromeでも発生する可能性がある。グーグルのこの決定にはがっかりした」と反対している。


 さらにグーグルのプライバシー侵害が気になるので使いたくないという人も少なくない。Chromeを通してユーザーのWebサーフィンの履歴が全てグーグルに報告されているからだ。グーグルはユーザーの訪問履歴を収集しているというのだ。GoogleのWebアプリケーションを使っていたりすると、さらにGoogleに提供する情報の種類は増える。


 Googleに集約されている情報をつなぎ合わせれば、理論上、どこの誰がどんな情報に興味を持っているのかも把握できるので、世界各国の動きをグーグルは予測できるというわけだ。私のような一個人の情報など使い物にならないかもしれないが、政府機関に勤める重要人物がどんなサイトを訪問し、どんなキーワードで検索しているのかといった情報を集められたら、これはかなりすごいことにつながるのではないだろうか。こう考えると、グーグルは新しいブラウザーを公開したのではなく、個人情報収集ツールを広めようとしているのかもしれないという怖さもある。

 

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年9月10日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080910/1007829/

韓国CM REPORT – ロッテ – チェリム


チェリム プロフィール


1979年3月28日生まれ。


168cm、48kg。1994年、韓国のお菓子メーカーの「ヘテ」が主催したテレビCMモデル選抜大会で優勝、「ミス・へテ」に選ばれる。子役からドラマ出演をはじめ、20代とは思えない演技力で「チェリムが出演すると、平均以上の視聴率が取れる」といわれている。中国・台湾のドラマにも、毎年1本以上出演している。香港の地上波放送局ATVのアンケート調査で、ペ・ヨンジュンと並び、もっとも好きな韓流スターに選ばれた。中国に興味があり、北京大学付設語学センターで語学研修も受けたほど。





ググコーン



出演
チェリム
放映日
2000年4月

「私とあんたとグ! グ!(口という漢字の韓国語読み)がふたつだよね」、「ググを楽しくするにはどうしたらいいかな?」。ふたりの口を楽しくするって、もしかしてチューのことですか? と近寄る男の子。でもチェリムの魂胆は、ググコーンをおごってもらうことだったんですね。コンビ二で1000Wで買えるググコーンは、バニラアイスにピーナッツやチョコ、キャラメルシロップが入っていて、とってもおいしいですよ。ぜひお試しあれ!


日本ではドラマ『イブのすべて』でおなじみのチェリム。目がクリクリしてかわいい顔でしたが、子役のイメージが強すぎて次のステップに踏み込めないと整形手術を決心。目と鼻を少しだけ直して1999年ドラマ『カイスト』で復活しました。ベリーショートのヘアースタイルがすごくお似合い! ボーイッシュでみんなのリーダー的な役どころが当たり、大スターへの道を進みました。当時は、みんなチェリムを真似て、ベリーショートにしたものです。


2003年5月、23歳のときに14歳も年上の韓国を代表するアーティストであるイ・スンファンとメルヘンチックな結婚式を挙げましたが、中国や台湾でドラマ出演などの芸能活動が増え、離れて暮らすようになってからはすれ違いが生じたのか、3年後にあっけなく離婚してしまいます。それでも、チェリムのかわいくて善良な、近所に住む女の子のようなイメージは崩れることはありませんでした。離婚後、中国を舞台に活躍しましたが、2007年韓国のお茶の間に復活。ドラマ『ダルジャの春』では、33歳にして一度も恋愛経験のないテレホンショッピングのMD役に挑戦、黒いマニキュアにくっきりアイラインの派手なメイクで登場し、ファンを驚かせました。しかし、卓越した演技力のおかげでどんな役も自分流に自然に演じられるだけに、「こんな姿のチェリムもかっこいい」と30代女性の共感を呼びました。


韓国と中国、台湾を舞台に大活躍中のチェリムですが、15年近い俳優生活の中で一度も悪役をしたことがないのも、おもしろいですね。


– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200004&dr=food

韓国に来ないiPhone 3G、サムスンのiPhone対抗馬「OMNIA」

世界中がiPhone 3Gの発売で盛り上がっているこの頃、携帯電話の普及率が91%近いモバイル大国の一つ韓国では、なぜかいまだiPhoneの発売ニュースが届かない。7月11日から販売開始となる22カ国にも、年内発売可能となっている70カ国の中にも入っていない。キャリアのKTFから発売されるのではないか、iPhoneが発売されたらキャリアのシェアが変わるかもしれないほどインパクトがあるだろう、などなど噂ばかり飛び交っている。

 韓国でのiPhone発売に関してアップルの公式の立場はノーコメントである。しかし韓国ではほとんどの専門家が「WIPI(Wireless Internet Platform for Interoperability)」のせいではないかとみている。WIPIは2001年に韓国が国策事業として開発したモバイルインターネットの標準プラットフォームである。それ以前までも韓国のキャリアはそれぞれ違うプラットフォームを採用していたため、CP(Contents Provider)は3種類のモバイルコンテンツを制作しなくてはならないという不便があった。これをなくし、モバイルインターネットを活性化させるために導入されたのでがWIPIで、モバイルインターネットが使える携帯電話は搭載が義務づけられている。


 iPhoneも韓国で端末を販売するためにはWIPIを搭載しなくてはならないが、韓国のためだけにアップルが端末の仕様を変えるような面倒なことをするだろうか。しかしキャリアの立場としては一日でも早くiPhoneを販売したいので、費用を肩代わりするか、通話料のレべニューシェアをもっと積んであげるとか、そういう契約をしてでも持ってくるのではないかと見られている。


 韓国で発売予定はないとしても、iPhone 3Gは韓国にとって重要なニュースである。iPhoneのせいで世界市場でシェアを伸ばしているサムスン電子やLG電子の携帯電話のシェアが減るのではないかという予測が米国では登場しているからだ。米国の市場調査機関SA(Strategy Analytics)が2008年4月に調査した資料によると、2008年1~3月の世界の携帯電話市場シェアはサムスン電子が16.4%で2位、LG電子が8.6%で4位となっている。サムスン電子はモトローラを追い越し、LG電子もソニーエリクソンを抜いて4位になった。世界でも韓国でも両社のタッチパネル携帯電話がよく売れたおかげだ。


 特にサムスン電子は「Haptic」といって、タッチすると端末がぶるぶる震えたり、電話をかけた相手のバイオリズムに合わせた振動が着信音の代わりになったり、端末を傾けたり動かすことで写真をめくったり、データを見たり、ゲームもできる触感機能を強調したタッチフォンが人気を集めている。


 iPhoneとの競争で特に注目されているのは価格戦略への影響だ。iPhone 3Gはとにかく値段が安い。2年加入という条件付きではあるが、アメリカで199ドルで販売される。日本でも8GBが2万3040円から、16GBが3万4560円からと割安感がある。サムスン電子やLG電子の携帯電話は前述したとおり機能も充実しているし、デザインもいいことは認めるが、600~800ドルはする高級端末が中心である。ブランド価値を高めるため、あえて安い端末は売らないというのが韓国メーカーの携帯電話販売戦略だったが、iPhone 3Gに市場を食われないためには、価格競争でも負けない端末を販売しなくてはいけない。

早速、その影響は出始めた。サムスン電子は、米国でスプリントネクステルから6月20日付けで発売されたスマートフォン「Instinct」を、2年契約を条件にiPhone 3Gより安い129.99ドルで売り出している。「Instinct」は韓国で人気を集めた「Haptic」とほぼ同じ仕様だが、韓国では800ドル近い値段で売られていたのを、アメリカでは129.99ドルに値下げした。当初はこれより高い値段を設定したかったのだろうが、ここでアップル負けたらどんどんシェアを食われることを懸念して、真正面から価格競争に挑んだようだ。とはいえ、「韓国のユーザーを何だと思ってるんだ!」と怒りたくなるような値下げだ。シェアは維持できても収益は落ちるだろうから、今後、開発・製造面でのコスト削減が必須となってくるだろう。


 「Instinct」はデザインや機能もiPhone 3Gによく似ていることから、アップル対策用の端末と思われがちだが、それは米国市場での話。世界市場(日本でも報道があったが)では「OMNIA」という端末でiPhone 3Gとは勝負する(写真)。










iPhoneによく似たきょう体のOMNIA。日本での発売時期は未定だが、年内にもソフトバンクから発売されるという報道もあった


 6月17日~20日ソウルで開催された韓国最大規模のIT展示会「World IT Show2008」の目玉でもあった「OMNIA」はiPhone 3Gと同じく8GBタイプと16GBタイプがあり、外付けメモリで拡張できる。iPhone 3G より高画素な500万画素カメラ付きだ。バッテリーの持ち時間はやはりiPhone 3Gの方が優れているがOMNIAにはHaptic機能がある。液晶はiPhone 3Gよりも、少し小さいがその分全体のサイズも一回り小さくグリップ感をよくした。「OMNIA」はまず6月から東南アジアで発売され、順次世界各国で販売される。韓国では9月頃に登場する予定だ。 


 個人的には、「OMNIA」もいい携帯電話だと思うが、早くiPhoneが韓国にやってきてくれないと困る。そろそろ機種変更したいのだが、iPhoneが来ないと韓国国内の携帯電話市場では価格競争が始まらないからだ。韓国では、新規加入で補助金が付いていても端末価格は5万円はする。iPhoneなんて補助金なしでも半額だ!こんなに携帯電話が高いにもかかわらず、韓国人の機種変更は1年未満という調査結果が発表されたから信じられない。中国では携帯電話が身分を表すから払うお金は惜しまないという話を聞いたことがあるが、韓国もどうやらその通りになってきたみたいだ。韓国は今ちょうど家族割を始め、通話料値下げ競争の真っ只中。iPhoneが来て端末価格の競争も勃発してくれることを願う。韓国の端末価格はどう考えてもバブルとしか思えない。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2008年6月28日 

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20080626/1005506/


韓国CM REPORT – ロッテ – チョン・ウソン


チョン・ウソン プロフィール


1973年3月20日生まれ。


186cm、79kg。高学歴の韓国芸能界では珍しく高校中退。狎鴎亭洞(アックジョンドン)にあるカフェでアルバイトをしていた1994年にCMモデルとしてキャスティングされ、映画の公開オーディションを経てデビュー。同じカフェで親友イ・ジョンジェもバイトしていた。映画『九尾狐』、『ビート』、『太陽はない』、『モーテルサボテン』、『Born To Kill』、『MUSA 武士』、『幽霊』、『LOVE』、『SAD MOVIE』、『私の頭の中の消しゴム』などに出演。デビュー初期はドラマにもよく出演していたが、ここ10年近くは映画に集中している。2008年監督デビューを目指し、映画製作会社を自ら立ち上げた。ファッションブランド「D’URBAN」の経営者としても順調に実績を上げ注目されている。


 





2%足りない時



出演




チョン・ウソン

放映日




2000年2月

映画『私の頭の中の消しゴム』で、韓国はもちろん、日本の女性も泣かせた美男子! 自分だけの色を持つ俳優として、目線ひとつですべてを語ってしまうその力強さで男性からも支持され、彼を人生のロールモデルにするファンも少なくありません。


90年代を代表する青春スターでもあり、バイクを乗り回す不良少年でありながらも繊細で優しく、母性本能をくすぐる一面を持つ役をよく演じてきました。でもこれって、韓流スターの共通点かもしれませんね。


このCMは「ラブストーリーシリーズ」といわれる一連の物語。ボスの女(チャン・ツィイー)とその部下(チョン・ウソン)が恋に落ちます。女は車に監禁され、男はめちゃめちゃに殴られます。それでも彼女を愛さずにはいられない男は「僕らはどうかしてる!」と悲痛に叫び、彼女はボスから逃げ彼の元へ走ります。この続きは、また次のCMをお待ちください。


一世を風靡した「愛はいつものどが渇く。2%足りない時」というナレーションはいつまでも胸に残りますね。


チョン・ウソンは俳優イ・ジョンジェとは大の仲良し。ふたりは日本でおなじみのファッションブランド「D’URBAN(ダーバン:韓国ではダバン)」を韓国で立ち上げました。「D’URBAN」はロッテ百貨店にも入店していて、2007年秋のロッテ百貨店28周年記念企画「J★Line with LOTTE」の一環として、ロッテでしか買えないデザインの男性スーツを販売しています。値段もお手頃だそうなので、彼氏や旦那さんにプレゼントして、チョン・ウソンに変身させちゃうのもいいかもしれませんよ~

– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200002&dr=drink

日本の携帯メーカー淘汰に割り込むタフな韓国勢の狙い

 韓国政府は6月末、携帯電話端末の生産量を2012年までに現在の2倍近い6億台に伸ばすことを目指す「移動通信産業発展戦略」を発表する。サムスン電子やLG電子の世界進出で、携帯電話産業は韓国経済の約7%を占める一大産業に発展している。新戦略の下では日本市場も当然大きなターゲットとなるだろう。


 


 


■プラダフォン発売は日本本格進出の象徴


 


 市場調査会社のガートナーによると2007年に11億6000万台規模だった世界携帯電話市場は2010年に15億2940万台、2012年には18億750万台に増える。このため新戦略の目標が達成されれば、世界携帯電話市場のなかで韓国メーカーが占める割合は2007年の21.6%から2012年には33.2%へ高まることになる。


 


 サムスン電子の「ANYCALL」ブランドの携帯電話端末は2007年に世界市場で1億6100万台が売れた。2008年は2億台の販売を目標にしており、モトローラとの差を大きく広げようとしている。LG電子も2007年に世界で8050万台を販売している。特にLG電子はイタリアのファッションブランド大手プラダ(PRADA)と提携した「プラダフォン」や「チョコレートフォン」がヨーロッパでヒットしたおかげで、全世界でブランド価値やイメージが上昇した。


 


 


 


  欧州で先行発売されたLG電子の「プラダフォン」


 


 


 プラダフォンこと「PRADA Phone by LG」は2008年6月から日本でもNTTドコモの端末として発売されることになった。全面タッチスクリーンを採用したこの端末は2007年3月にヨーロッパで先に発売され、世界40カ国で80万台を販売した人気の高いハイエンド端末である。このニュースは日本で大きく報じられ、韓国の端末メーカーがついに本格的に日本へ進出しようとしていると話題になった。


 


 LG電子に限らず韓国の携帯電話端末メーカーの日本進出が目立っている。世界市場を舞台にシェアを伸ばしているサムスン電子、LG電子、パンテックの3社は、日本は最後に残された大きな海外マーケットであるとして、対日本輸出を強化し始めた。韓国関税庁の資料によると、携帯電話端末の対日輸出額は2006年から拡大していて、2006年は3億4338万ドル、2007年は3億84303万ドルとなっている。
 


 


■リストラは進出のチャンス


 


 韓国では、2Gの時代は日本独自のPDC方式のため端末の輸出が難しかった。3Gでは韓国と日本が同じWCDMA方式を採用していることもあり、端末を輸出しやすくなったと言われている。それでも、高度な技術力で開発期間を短縮し年間50種類以上の新機種を世界市場で発売しているサムスン電子やLG電子にとって、端末の仕様をキャリアが決める日本がとても難しい市場であることは間違いない。


 


 しかも日本の携帯電話端末市場はリストラの真っただ中だ。三洋電機が京セラへ携帯電話事業を売却、三菱電機は携帯電話端末市場から撤退、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズはドコモ向けの端末戦略を見直す。普及率が「1人1台」の時代になり新規需要が乏しく、販売奨励金の見直しで買い替えサイクルも長くなり端末の出荷台数も減少すると見込まれている。


 


 逆に言えば、市場の先行きが厳しく日本メーカーが次々に撤退している環境だからこそ、この隙を狙って日本で地位を固められるチャンスがあると期待しているのだろう。携帯大国である日本の3G市場で端末やブランドをヒットさせることができれば、世界市場でのいっそうの競争力アップにもつながる。


 


 


■Wibro日本投入も視野に


 


 高速無線通信の「Wibro」が利用できるサムスン電子の端末


 


 


 韓国では日本メーカーの端末はカシオ計算機の「CanU」しか販売されていない。このCanUは加入者が最も少ないLGテレコム専用にもかかわらず、新機種が登場するたびにモバイルマニアが「CanUを使うためだけにキャリアを変えても損はない」というほど注目されている。韓国メーカーとしても、日本製端末の性能の高さは十分に承知しており、日本進出にはじっくりと時間をかける考えだろう。


 


 LG電子はプラダフォン以前にも、2006年からNTTドコモに端末を提供している。2007年にはFOMAハイスピード(HSDPA)に対応したチョコレートフォンを発売した。GSM方式のエリアにも対応した「WORLD WING」端末で、日本市場向けにワインレッドカラーを追加した。世界100カ国でベストセラーとなったチョコレートフォンだが、確実に人気が検証された製品でないと目の肥えた日本のユーザーには受け入れられないという判断から、日本での販売を急がなかった面もある。


  


 サムスン電子はボーダフォンの流れでソフトバンクから端末を発売している。ブランド力があることから日本でもそこそこ売れていて、日本市場シェア1%を記録したという報道もあった。


 


 サムスン電子はモバイルWiMAXの設備を日本に輸出している。モバイルWiMAX というとカード形式のイメージが強いが、韓国では同様の高速無線通信「Wibro」を搭載したスマートフォンも発売されている。まだ決定されているわけではないが、日本のモバイルWiMAXサービスのエリアが拡がり加入者が増えてくれば、自慢のWibroスマートフォンで既存の携帯電話端末市場とぶつかることなくシェアを伸ばしていくことも視野に入れている様子だ。


 


 サムスン電子、LG電子だけでなく経営がかなり改善してきたパンテックも日本進出に積極的である。パンテックはLG電子よりも早く、2005年12月からKDDIのau向けに端末を納入し、韓国メーカーのなかでは初めて日本に進出した経歴を持つ。2007年に骨伝導スピーカーを搭載した「簡単ケータイ A1407PT」を発売するなど、スリムで安いだけでなく機能の面で特徴を持つ端末も出し始めている。


 


 


■日本メーカーとの距離縮める


 


 



サムスングループの2008年春のヒット端末。タッチパネルを搭載している


 


 


 韓国の携帯電話市場では今年、インターネット機能が重視され、タッチスクリーンの簡単な操作でパソコンと変わらない画面表示ができるフルブラウザー搭載端末が増えている。キャリア最下位のLGテレコムは、「OZ」という激安パケット定額プランを始めて、韓国モバイルインターネット市場で最下位からの反撃に出ている。


 


 「OZ」は月約600円で携帯電話からインターネットが使い放題になるだけでなく、キャリアのポータルサイトを経由せず自由にウェブサイトへアクセスできるようにしたのが特徴である。これまで韓国のキャリアはフルブラウザーであってもキャリアのポータルサイト(日本でいうiモードのようなサービス)を経由しないとインターネットにアクセスできず、キャリアと契約していないサイトにはアクセスできないようにしていた。それが「OZ」の登場により携帯電話からもパソコンと変わらず自由にインターネットを使えるようになり、ほかのキャリアもネットワークを開放せずにはいられなくなった。 


 


 さらに、SIMカードのロック解除で複数の端末が使えるようになったのも大きな変化だ。海外だけでなく韓国内でも携帯電話に求められる機能は変わり始めているため、韓国のメーカーは国内、世界市場、日本、新興市場など市場ごとに様々な端末を計画しなくてはならなくなった。


 


 移動通信、そのなかでも携帯電話端末を国家として戦略的な産業に育てようとしているだけに、韓国は今まで以上に端末の輸出を強化するだろう。韓国メーカーは熱血で口うるさい韓国ユーザーに揉まれ、ヨーロッパ、アメリカ、インド、中国など世界各国で戦ってきた経験を通じ、どんな状況でも生き残れるタフさを身につけてきた。


 


 世界マーケットの一つとして日本を見ている韓国メーカーと、内需がすべてで日本人ユーザーを熟知している日本メーカーの競争力を比べるのは難しい。しかし日本にとって韓国メーカーは欧米のメーカーより怖い相手になるだろう。世界最大の3G市場で勝ち残れるよう韓国メーカーは必死で、慎重に距離を縮めている。日本のメーカーがまた携帯電話市場から撤退するのを待っているかもしれない。



– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
2008年6月3日


<ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR>9.今回のテーマ■著作権改正(上)

 議論沸騰の著作権改正 違反3回でサイト強制閉鎖


 


 


 


添付画像 韓国政府の著作権法改正案が議論の的になっている。著作権法に違反し、警告を3回受けたサイトは強制閉鎖(つまり廃業)を命じることができるという方向で著作権法改正を検討していると政府が発表したことから、大波乱を巻き起こしているのだ。



 法改正の背景には、米
国との間でのFTA(自由貿易協定)がある。FTAを締結するための条件として著作権保護が前提になるだけに、コンテンツを利活用することよりも権利者の保護と違反に対する処罰に片寄りすぎているという批判が高まっている。


 


 韓国のコンテンツ産業政策を担当する監督官庁の文化体育観光部が7月17日に発表した改正案によると、違法コピー物をインターネットコミュニティサイトやブログ、ストレージサービス、P2Pサイトに掲載したユーザーが該当ファイルの削除・伝送中断命令を受けても従わなかった場合、ID停止や解約を政府がサイト運営者側に命令できるようになっている。これに従わない業者には1000万ウォンの罰金が課され、3回以上の処分を受けたサイトへのアクセスを遮断する方式でサイトを閉鎖できる。


 


 ここで問題になるのは、ユーザーの過失によって廃業に追い込まれるポータルサイトがでてくる可能性がある点だ。このため、ポータルサイト側では「過剰な措置だ」と猛反発している。24時間モニタリングをしても、2000万人以上の会員の著作権違反をすべて封じ込めることは不可能なのが実際のところだろう。特に動画投稿がブームになってから、ブログを通じたドラマの違法コピー動画が溢れかえっているのだからなおさらだ。添付画像


 


 政府は8月になると、業界の意見を受け入れ、ポータルも処罰の対象になるという当初の案を変更して、P2Pやファイル共有サイト、ストレージサービスだけを対象にするといった案も提案している。


 


 これらのサイトは、ユーザーが違法コピー動画を掲載し、それを他のユーザーがダウンロードするためにはサイト側に利用料を払わなくてはならないような仕組みを持っている。政府は、違法コピーされたコンテンツで儲けているようなサイトは廃業に追い込んでいく姿勢をみせている。(趙 章恩●取材/文)


 


 [BCN This Week 2008年9月8日 vol.1250 掲載]Link


 

韓国CM REPORT – ロッテ – Rain(ピ), スカラ


Rain(ピ) プロフィール


1982年6月25日生まれ。


184cm74kg。本名はジョン・ジフン。ピは「雨」という意味。歌も踊りも最高だけど、ドラマ『サンドゥ、学校へ行こう』、『フルハウス』、『このろくでないの恋』、映画『サイボーグだけど大丈夫』で見せた演技変身のおかげで幅広い年齢層のファンを抱える万能韓流スター。長い無名生活を経て2002年デビュー以来、毎年、歌謡大賞、演技大賞を受賞している実力派。アジアはもちろん、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパでもライブ公演のチケットはすぐ売り切れるというスーパースターとして活躍しているエンターテイナー。好きな食べ物はサムゲタン。


 





スカラ



出演




Rain(ピ)

放映日




2003年2月

2002年5月にデビューして、1年も経っていなかったころのCMで、まだあどけなさが残るピが見られるお宝動画登場です!


透明なビニールシートに包まれたチョコというところを強調するため、彼の上半身も透明なビニールの衣装! しかも最後には、これを脱いでしまうんですよ。「ネソグルボヨジュゴシポ」(僕の中を見せてあげたい)というセリフのとおり、しっかり見させていただきましたわ。


ここまでファンサービスしてくれるCMは、これが最初で最後だったような……。ピは高校2年生で有名歌手兼プロデューサーのパク・ジニョンの下で練習生となったものの、家は貧しく母の入院費も払えず、5日間何も食べれなかった時期もあったそうです。それでも毎日踊り続け、下積み生活3年8ヵ月を経て歌手でビューしました。ピの晴れ姿を見ることなく亡くなった母のために、ピはいつでもどんな舞台でも、自分のベストを出し切るスターになろうと誓ったそうです。涙ぐましいお話しですよね。


アメリカ公演のドタキャン騒動で、芸能活動中断やアメリカ留学説まで噂されたピですが、今ではすっかり立ち直り、2007年11月からはアメリカで語学研修を始めるそうです。自分でマネージメント会社「J・TUNEエンターテインメント」を立ち上げ、経営者としてもとても多忙な日々を送っているピ。アメリカにいながらも歌手活動を続け、アルバムも制作するし、韓国でのコンサートも計画中ということなので、ファンと離れ離れになるというわけではないんですね。ホッとしました。

– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200302&dr=food

動画大国・韓国で急務のユニバーサルデザイン対応

韓国では今年4月、障害を持つ人もウェブサイトを平等に利用できるよう、公共機関や企業のサイトにユニバーサルデザイン対応を義務付ける法律が施行された。様々なランキングで「韓国の電子行政・電子政府は世界一」との評価を受けているが、ユニバーサルデザインへの対応は後れていた。法律の施行後、福祉団体などからは堰を切ったように使いやすいサイト作りについての要望が寄せられている。(IT先進国・韓国の素顔)



■ユニバーサル対応が後れていた韓国のサイト


 この法律は障害を持つ人が日常で差別を受けていると感じないようにするためのもので、情報化に関する規定が盛り込まれている。公共機関、医療機関、福祉施設、従業員300人以上の企業のウェブサイトは2009年4月までに、そのほかのサイトは5年以内に、ユニバーサルデザインによるアクセシビリティーを順守するよう義務付けている。違反行為があった場合、3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金が科される厳しいものだ。


 現在の韓国のサイトはフラッシュや画像がふんだんに使われている。フラッシュや画像などはテキストで説明を入れられる仕様になっているが、ほとんどのサイトは手間がかかることを理由に省略しているため、読み上げソフトが役に立たない。


 法律が施行されて以降、画像ファイルを分析して音声で読み上げるというソフトも発売されたが、サイトの制作時点でウェブの標準が守られていないため大半の画像はまだ読むことができない。結果として、目が不自由な人がインターネットショッピングや検索をすることは夢のまた夢といった状況になっている。


 また韓国ではウェブの機能を付加する「ActiveX」対応のサイトが多く、いまだに特定のプログラムをインストールしないとトップページが利用できないというケースが多い。インターネットバンキングや動画サイトで特に多く実装されており、目が不自由な人にとってはやっかいな存在だ。








放送局MBCの視覚障害者用ページ。音声で読み上げられるように配慮されているが、コンテンツは減っている


 一部公共サイトでは視覚障害を持った人用、聴覚障害を持った人用のサイトを別途制作しているが、これも元のサイトにあった内容がほとんど省略されていたり、3~4年以上アップデートもなく放置されていたりするサイトが多い。


 北京五輪の間、放送局は韓国選手の全競技をネットで再放送し、競技場の外の様子を取材した特別番組をネットで流して盛り上げた。ポータルサイトも通信会社も、サポーターとして選ばれた大学生たちにカメラを持たせ、動画を投稿させた。ブロードバンド大国らしく、ネットで動画を見るのも投稿するのも大好きだ。しかし、目が不自由な人のためにコンテンツを音声認識で読み上げられるようにしたり、音声を字幕にしたりと配慮したものはごく一部にすぎなかった。



■電子政府は1位でもアクセシビリティーの評価は低い

 韓国の行政の情報化は以前から高い評価を得ている。韓国の電子政府への取り組みは、欧米の研究機関が発表する世界電子政府ランキングで2008年も1位を獲得した。しかし国民の誰もが利用できるようになっているかという評価項目は点数が低い。米ブラウン大学の2007年の電子政府調査では、韓国は総合評価では1位だが、アクセシビリティーの順守率は0%という極端な結果だった。







 アクセシビリティーの国際規格にはウェブの標準化団体であるW3Cが定めた「WCAG 1.0」があるが、韓国でもこれを参考にして2005年10月から、「KWCAG 1.0(Korean Web Contents Accessibility Guideline 1.0)」が国家標準として指定されている。ウェブ構築に関わる人たちが標準を守ろうと活発にフォーラムを結成したり情報交換したりしているので、アクセシビリティー問題も早晩落ち着くだろう。


■IPTVも新法に対応

 テレビ放送もアクセシビリティーの側面から変化している。放送局4社は2012年までに地上波放送の90%以上を字幕放送にすると発表した。地上波放送のリアルタイム再送信ができるようになったIPTVも新法の施行後、誰でも利用できるサービスにするため、使いやすいリモコンの開発を急いでいる。IPTVや地上波デジタル放送に関しては、デジタルデバイド解消のための受信機の普及も重要だが、誰でもアクセスできるような画面、利用方法が大前提になるからだ。


 見やすく分かりやすく、誰でも見たいコンテンツにすぐたどり着ける画面構成にするほか、ニュース報道や選挙関連の放送に関しては、字幕や音声での画面解説を選択できるようにし、災害時に目や耳が不自由な人が利用できることを条件としている。


 IPTV向けのリモコンは機能が多すぎて、情報端末に慣れている若い人でさえ使い方が把握しにくいといわれていたため、単純な機能で誰でも簡単に利用できるものも開発されている。リモコンをマウスのように動かしてテレビ画面に映し出されたメニューを選択できるタイプも登場した。



■韓国の変化の第一歩


 政府は音声バーコードをどんどん導入している。日本のQRコードのようなものをウェブ画面や行政書類、医薬品に付け、専用の端末にかざすと音声で書類の内容や医薬品情報を読み上げてくれるというものだ。今のところはバーコードに600字まで情報を書き込めるようになっていて、視覚障害を持つ人を対象に専用端末の購入費約70万ウォンの80%を政府が補助している。


 音声認識にこだわる理由は、視覚障害を持つ人で点字を判読できる人が2.4%と少ないという現実にある。事故や病気などで後天的に失明した人の場合、点字を勉強するのにとても時間がかかるからだ。携帯電話の場合はSMS(ショートメッセージ)やコンテンツの中身を音声で読み上げてくれるサービスが定着している。


 韓国では障害を持つ人や低所得家庭には携帯電話加入料やテレビ受信料の免除、電気代や鉄道料金の割引などの制度がある(割引率は障害の重度やどのような障害なのかによって違う)。もちろんこうした制度も大切だが、そもそも障害の有無に関係なく平等に暮らせるための環境整備も重要のはずだ。ウェブのアクセシビリティーを真剣に考えるようになったことは、韓国にとって大きな変化の一歩といえるかもしれない。

– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
2008年9月2日