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12月10日、韓国のケーブルテレビ局向けの番組や映画を制作するCJ E&M社のスタジオで「キッズクリエイターコンテスト」が開催された。内容は、幼児から小学生までの子供を対象にしたユーチューバ―オーディションのようなものだった。
1次審査では、各自が企画・出演・制作した動画番組を審査した。そして2次審査では、カメラの前でいつものように番組を進行する様子を見せてもらい、面白い動画が作れそうな子供を選ぶ。そして動画スターになれるよう、映像企画と制作、動画スターになるためのノウハウなどを教え、プロモーションもCJ E&M社が支援する。
「キッズクリエイターコンテスト」では、予選に参加した951人の中から1次審査で50人が選ばれた。1次審査に寄せられた動画は、子供がおもちゃの遊び方を紹介する動画、子供が料理をする動画、子供が身の回りの道具で科学実験をする動画が多かった。予選に参加した子供は、27カ月の幼児から小学校6年までと年齢も幅広かった。
2次審査(オーディション)では最終的に10人が選ばれた。2次審査で選ばれた10人は、CJ E&M社が運営する動画サイトDiaTVや、コンテストのスポンサーだったポータルサイトNAVERで自分のチャンネルを作って動画を流せる。最近、韓国語版のYouTubeでは、子供が主人公の子供向けチャンネルが人気を集めていることから、韓国企業も動画スターになれそうな子供を発掘し、子供目線で情報を提供する子供チャンネルを強化するのが狙いである。グーグルコリアによると、韓国語版YouTubeのキッズ関連コンテンツ視聴時間は、毎年3.5倍増加している。
今の小学生は、生まれたときから携帯電話やモバイルインターネットがある世代である。テレビと同じぐらい動画サイトを見て育っているので、テレビ番組と動画サイトの番組を区別せず面白いものを観て楽しむようだ。
複数の韓国メディアによると、YouTubeにある子供向けチャンネルで有名なところは、広告収入だけで月数千万ウォン(数百万円)に及ぶ。「このおもちゃを紹介してほしい」とスポンサーがつくこともあるので、かなりの収入になる。広告収入はYouTubeが45%、制作者が55%の割合で配分するという。
中でも韓国で知名度が高い子供向けチャンネルは、「ライムチューブ」、「マイリンTV」、「マリヤと友達」である。
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日経パソコン
2016.12
-Original column
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/549762/121400123/?itp_leaf_index