<ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR>23.今回のテーマ■モバイル放送(下)

岐路に立つモバイル放送


益よりもプライドか?


 


 


 前で報じたように、韓で衛星DMB(Digital Multimedia Broadcasting=衛星モバイル放送)を運するTUMedia社は負債比率2045%という危機的況にっている。



 ここまで赤字が
いているのに、親社のSKテレコムはTUMedia社に約50億円を投資することを決定した。「韓が世界初で商用化しておきながら退場するのは不名だ。同じ衛星を使っている日本が先にやめれば韓もやめる」という話すらあった。結局、日本の東芝は赤字経営に耐え切れず、衛星モバイル放送を中したという緯がある。


 


 衛星モバイル放送は有料放送である。月1000円ほどだった料金をSKテレコムの加入者に限って半額にして、利用者を70万人から130万人にまでやした。しかし、携電話メはもう見限っているようだ。衛星モバイル放送を視できる携端末はここ1年、新しい機種が発売されていない。


 


 この放送の目玉は存のテレビ局では放送していないスポツ中である。TUMedia社は、テレビではることができない番組を提供していると宣するが、海外でコンテンツを買ってこないといけないのでお金がかかる。添付画像


 


 放送と通信の融合を象する韓初のニュメディア「衛星DMB」は、サビス開始直後から経営危機が囁かれながらもここまできた。今でも成せば成るとまだ希望を捨てられずにいる。トライ&エラが韓の特であり持ち味でもあるが、デジタル放送は一間違えれば致命的なエラになりかねない岐路に立たされている。


 


 2008年11月からは放送と通信の本格的な融合として、最大手通信社のKTが地上波放送IP再送信を含むIPTVを商用化した。IPTVもまた金の卵を産むだろうとバラ色の展望が語られている。IPTVはテレビとセットトップボックス、ネットワク回線を利用し、衛星デジタル放送と同じく月利用料を徴収する有料放送である。有料なのにそれに相するコンテンツが見たらないという理由で加入者が思うように伸びなかった衛星デジタル放送を訓にしてコンテンツ競が始まるのかと思ったら、IPTVは大手通信事業者を中心にっ先に料金競から始まった。これまた典型的なトライ&エラの事例になってしまうのではないかと、不安をえる。

(趙
章恩●取材/文)


 


 BCN This Week 2008年12月15日 vol.1264 載] Link

<ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR>22.今回のテーマ■モバイル放送(上)

モバイル放送の危機


商用化“世界初”の裏側は


 


 


 韓2005年5月1日、世界初で商用化したことを自慢にしていた衛星DMB(Digital Multimedia Broadcasting=衛星モバイル放送)の赤字が深刻な況になっている。衛星DMBのようなニュメディアが登場すれば、約3000億円の経済効果があると展望されていたのに、逆に280億円近い累積赤字を記している。衛星DMBの運者であるTUMedia社の負債比率は2045%、親社である最大キャリアのSKテレコムから見放されたらもう終わりという段階に差し掛かっている。



 衛星DMBだけでなくワンセグ、地上波DMBも事情は同じだ。800億円と予測された
経済効果は消え、100億円の赤字だけがっている。無料放送なので利用者をやして入を得ないとやっていけないが、対応端末が1500万台れても韓国独自の告事情からDMB事業者には全くお金が入ってこない。地上波放送局は通常の放送をそのまま地上波DMBに流せばいいので負担はないが、放送局でない三つのコンソシアムが問題だ。韓は中間告(番組の途中に入るCM)が禁止されている。告は番組の最初と最後、60分ごとに1回と法律で決まっている。DMBにしてはそれを緩和すると言いながらも、規制がいてきた。添付画像


 


 ケブルテレビにコンテンツを納品していたプロダクションやインタネット事業者らが集まったコンソシアムはコンテンツの制作にも相な資金を投入している。告でり上げを伸ばさないと益は上がらないのにそれを流せる時間に限りがあり、投資ばかりしなくてはならないとなれば経営が危なくなるのは然だ。なんとか赤字を逃れるため、デタ放送や付加サビスとして放送とショッピングを連動させたサビスに力を入れている。ドラマの主人公が着ている服をその場ですぐ買えるショッピングサビスのために放送局と芸能プロダクション、キャリアが提携し始めた。


 


 韓では携電話から衛星DMBを受信できるし、地下りながら衛星地上波モバイル放送を視できるというのが自慢だったのに、09年5月開通の地下9線以降はそれが見られなくなった。ギャップフィラ(電波のきにくい場所の受信特性を改善する装置)を設置するお金がもうないからだ。

(趙
章恩●取材/文)


 


 BCN This Week 2008年12月8日 vol.1263 載] Link


 

韓国 モバイル放送の加入者順調に増加(2007年10月22日 掲載)

 モバイル放送の加入者順調に


 



3G携電話はハイエンド競




 


【ソウル】韓電波振興協表によると、2007年8月時点での地上波DMB(韓式ワンセグ放送)受信端末の販676万6000台、衛星DMB(韓式衛星モバイル放送)は125万6000台にのぼる。モバイル放送受信端末は合わせると802万台、年1000万台を超えると予想されている。



 8月の1か月間に地上波DMB端末は48万8000台が販
され、有料放送の衛星DMBは2万6000人が新規加入した。


 


 DMB端末の販が好調なのは3G携電話の化にある。3G携電話の低格競によりDMBを搭載しなかったベンダらが次DMB受信機能付き携電話を発売し始めた。


 


 移動通信ベンダ07年上半期まで3G端末のラインアップを低格端末中心に展開していたため値段を抑えるため3GにDMB機能を搭載せずにいた。3G携電話端末にDMB機能を追加すると約10万ウォン(約1万3000円)ほど値段が高くなるからだ。


 


 しかし最近、SKテレコムやKTFなど移動通信キャリアは3Gが移動通信市場の中心となりれ行きも安定してきていることから、低格製品ではなくDMBを含めハイエンド端末を中心に発売し始めた。


 


 2G中心だった地上波DMBも同じ。4種の3GDMB端末を販しているKTFは年末までDMB機能をそろえた3G端末5種を追加する。10種の新規3G端末の半DMB機能を搭載している。KTFの係者は「上半期には地上波DMBを受信できる3G機種が少ないと顧客の不が多かった。多3GDMB携を追加して選の幅をていく予定」と語る。


 


 衛星DMB業者のTUメディア係者も「3GにDMBが搭載された端末がたり前になってきた。衛星DMBは有料放送なので、1年以上の約定加入割引料金を導入したのも加入者大につながっているようだ」と明する。


 


 DMB携電話の販好調に伴い、DMB用チップメの生産高が加し、次期製品の開にも拍車がかかっている。韓での経験を生かしてDMBに限らず州のDVB-H、日本のワンセグ、デジタルTV標準のDVB-Tなど海外市場も攻略するチップメえている。


 


 日本とは違って「おサイフケタイ」の反はイマイチだが、さまざまなコンテンツが見られるモバイル放送は人が高く、携電話にDMBは必須機能となりつつある。



趙章恩(チョウ
チャンウン=ITジャナリスト)

BCN This Week 2007年10月22日 vol.1208 載] 
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